当院でC型肝炎ウイルスに対するインターフェロンフリー治療を受けた患者様へ

C型肝炎ウイルスに対する治療の進歩により、インターフェロンを用いない治療が一般的になり、多くの皆様が治療を受けられたと思います。これらの治療は非常に高額となるため、茨城県のウイルス肝炎治療助成制度を利用された方がほとんどです。抗ウイルス療法を受ける際には肝がんがないことが前提条件であり(治療済みのものは可能)、茨城県では助成金申請の際に造影CTもしくは造影MRIでの肝がんの検査を勧奨しています。

最近インターフェロンフリーの治療後すぐに肝がんが発見される事例が国内外で報告されており、一つの理由として治療開始時の肝がん検査の精度の問題が挙げられています。他の都道府県では必ずしも造影剤を使った画像検査を義務付けてはおらず、一方茨城県の方式の場合、より精度が高いために治療前に肝がんが発見されている可能性があるのです。そこで、茨城県内の病院でインターフェロンフリー治療を行なった患者様の情報を全体で集計し、実際にこの方式で治療直後の肝がん発生が少ないのかどうかを検証することとしました。主治医の先生にお願いして、使用されたインターフェロンフリー治療の内容や治療効果、肝がんの発生の有無について調査を行います。今までの診療の内容について主治医の先生にご記入いただくだけですので、皆様には特にご負担は生じません。また、皆様の個人情報が特定されないように、データのやり取りは匿名化した状態で行います。どうか調査の趣旨をご理解いただきご承認をいただくようにお願い申し上げます。この調査内容については東京医大茨城医療センターの臨床研究倫理審査委員会にて審査を受け、承諾を得ています。なお、調査に協力したくないご希望がある場合は、主治医に御伝えしていただければ、調査対象から除外することが可能ですのでお申し出ください。

●茨城県肝疾患診療連携拠点病院 東京医科大学茨城医療センター●

(連絡先  消化器内科 池上 正)

原発性胆汁性肝硬変における予後予測式の妥当性評価に関する多施設共同後ろ向き観察研究

この研究は、欧米の患者データを用いて報告された「原発性胆汁性肝硬変の予後予測式」が、日本人の患者さんにも有用であるかを検討するものです。この調査研究は、帝京大学倫理委員会、および東京医科大学茨城医療センター倫理委員会での承認を受けており、「厚生労働科学研究費補助金・難治性疾患等政策研究事業」の一環として行われるものです。

1.研究の意義・目的
原発性胆汁性肝硬変は極めてゆっくりと進行する疾患であるため、治療薬の効果判定に死亡・肝移植などの明確な基準を採用することは困難です。従って、その代わりとして、信頼性の高い効果判定基準を作成することが、新規治療薬の開発や臨床治験計画を作成する上で必要不可欠です。
2.対象者
2年以上経過観察され、ウルソデオキシコール酸(UDCA)ないしベザフィブラートによる治療を受け、予後が明確に判明している原発性胆汁性肝硬変の方。
3.方法
診療録から、以下の情報を医師が転記します。対象者の性別、生年月日、診断年月日、最終観察年月日、肝組織Scheuer分類(診断から1年以内に肝生検が施行されている場合)、治療内容(UDCA・ベザフィブラート治療の有無・用量、開始年月日、終了されている場合には終了年月日)、治療開始時・開始6ヶ月後・1年後における臨床検査値(ALP, T-Bil, ALB, AST, ALT, γGTP, 血小板、抗ミトコンドリア抗体、抗核抗体)、観察期間中のイベント発生の有無(死亡、移植、肝細胞癌、肝性脳症、腹水、静脈瘤出血)、死亡例については死因。
転記の際に、資料からは個人を特定できる情報を除き、個人の情報とは無関係の一連の番号をつけ、匿名化を行います。
4.個人情報の保護について
対象者について得られた情報は全て連結可能匿名化した後、帝京大学医学部内科へ送付され保存されます。対応表は東京医科大学茨城医療センターで保管し、解析担当施設である帝京大学医学部内科へは提供しません。帝京大学医学部内科に提供された情報は、国内・海外を問わず、今後あらたに作成される予後予測式に対する別個のvalidation studyなど、現時点では特定されない将来の研究のために用いられる可能性、または他の研究機関に提供する可能性があります。
5.研究期間
平成28年5月1日〜平成29年3月31日
6.研究機関の名称
研究代表機関:帝京大学病院
共同研究機関:手稲渓仁会病院、福島県立医科大学、群馬大学、東京医科大学茨城医療センター、慶応義塾大学、虎の門病院、武蔵野赤十字病院、信州大学、新潟大学、奈良県立医科大学、NTT西日本大阪病院、岡山大学、愛媛大学、国立病院長崎医療センター
7.その他
本研究への参加を拒否することは自由であり、随時参加の撤回をすることが可能です。それにより診療上不利益を受けることもありません。対象となる患者様で、ご自身の検査結果などの研究への使用をご承諾いただけない場合や、研究についてより詳しい内容をお知りになりたい場合は、下記の問い合わせ先までご連絡下さい。ご協力よろしくお願い申し上げます。

●東京医科大学茨城医療センターへの問い合わせ先●

研究責任者:内科(消化器) 教授 松ア靖司