肝疾患診療連携拠点病院 ページ開設にあたって

東京医科大学茨城医療センター
内科(消化器)教授
松ア 靖司

平成20年5月以来、当院は茨城県の指定する肝疾患診療連携拠点病院としての活動を続けて参りました。日常の肝疾患診療はもちろんですが、われわれが得た経験や知識を、日本全国の肝疾患診療の専門家と情報交換し、さらにそこで得られた知識を地域にフィードバックするという役割を些少ながらも担うことができるようになってきたと思っています。この活動を続けてきて、当県においては、いくつかの問題点があることが明らかになってきました。肝臓は沈黙の臓器とよばれ、症状が出ることが少なく、気がついたときには手遅れになっていた、ということが往々にしてあります。私どもが地域で診療をさせていただいて、こういった患者さまが未だに後を絶たないという現実に直面しました。これを改善するためには、ウイルス性肝炎を中心とした肝臓病について、まず一般の市民のみなさまに十分に理解していただき、治療可能な段階で医療機関を受診する機運をつくることが必要であることがわかりました。また、いざ医療機関を受診してみると、茨城県は肝臓専門医の数が他の都道府県に比べて少ないこともあり、患者さんが均一な質の高い治療を受けることが困難なことがある状況が明らかになってきました。

これらの問題を解決するには、(1)患者さんや市民の方の肝疾患についての疑問、不安に対して回答し、解決策を提示するための手段を拡充すること (2)非専門医(かかりつけ医)の医師の肝疾患についての知識普及をはかり、必要な患者さんを適切なタイミングで専門病院に紹介できるようにすること (3)どの専門病院がどういった治療や検査が得意なのかを明示し、患者さんの受診先、かかりつけ医の紹介先の決定について情報を提供すること が不可欠です。

そこで、これらの情報をすばやく、だれもがアクセスできる形で提供するために、ホームページにおいて情報を提供することにしました。各種講演会や市民公開講座、肝臓病教室のご案内や、相談支援センターへの連絡方法、またかかりつけ医の先生がたには、紹介先となる専門医療機関についての情報だけでなく、一般的な肝疾患の情報についても今後ホームページから取り出せるようにしていきたいと思っております。皆様方のサポートを賜りたく、よろしくお願い申し上げます。