HOME > 診療案内 > 中央診療部門 > 放射線部

放射線部

特色

ご挨拶

当放射線部では、診療放射線技師の使命である放射線被曝の低減に努めると共に、安心して放射線検査を受けて頂けるようアメニティーの向上に努めております。また、診療放射線技師の専門性が求められており、各分野の専門技師資格取得を進めております。
 

放射線部 技師長
圓谷 明男(つむらや あきお)

放射線部の理念

患者様中心の、心豊かな業務を実践する

基本方針

    • 放射線被曝の低減に努めます。
    • 安心して検査を受けて頂くため、思いやりをもって患者様に接します。
    • 高い撮影技術・検査技術・治療技術の提供に努め、これの実践のために日々研鑽に励みます。
    • 常に安全の確保に努め、安全性向上のための改善に努めます。
    • 人間性豊かで信頼される医療人の育成に努めます。

患者様中心の、心豊かな業務を実践

    • 放射線の検査や治療と言うと非常に不安に思われる患者様は少なくありません。そこで、当放射線部では、患者様に安心して高品質な検査・治療を提供するため様々な事に取り組んでおります。

患者様に安心して検査・治療を受けていただくために

  • 顔写真と名前を掲示

    • 『私の検査の担当者はどんな人かな?』
    • 不安に思った事はありませんか?当センターでは、検査・治療担当診療放射線技師の顔写真と名前を掲示しております。患者様一人一人に責任を持って、安心を与える検査を実践しております。
  • 放射線検査の説明ブースの設置

    • 患者様の疑問解決のため、放射線検査の説明をするブースを中央放射線部受付前廊下に設置しております。検査前に予習を兼ねて見学してみては如何でしょうか?疑問はいつでもお答えします。近くの診療放射線技師に遠慮無く声をお掛け下さい。
  • 安全性向上のため

    • 患者様に安心して検査・治療を受けていただくには、放射線機器の安全点検は欠かせません。使用者である診療放射線技師は、始業前後の安全点検はもちろん定期的に装置検査・治療の品質維持を行なっております。安心して検査をお受け下さい。

高い撮影技術・検査技術・治療技術の提供のために

    • 月1回の放射線部全体での勉強会を開催しております。また、各種研修会や学会にも積極的に参加する様にしております。さらに、各自が各専門分野で、各種認定資格を取得しています。

検査・部門紹介

放射線部の業務体制は、一般撮影部門、透視・造影部門、超音波部門、核医学部門、CT部門、MRI部門、放射線治療部門、放射線管理部門と8部門で構成されております。放射線科医師4名、非常勤医師1名、診療放射線技師24名、看護師6名、事務員2名、にて、放射線部の業務にあたっております。
放射線部門では様々な科の医師や看護師はもちろん他のコメテ゛ィカルと共に検査や治療が行われております。例えば、循環器内科医師による心臓カテーテル検査や治療、脳神経外科医師による脳血管撮影や血管内手術また、消化器科医師による消化管内視鏡検査などです。
また、当センターの医療機器及び技術を地域の病院に提供しております。この様に地域連携を密に行い地域の住民の皆様に少しでも医療貢献出来る様努力しております。機器共同利用対象機器は、CT2台(MDCT2台)・MRI2台(いずれも1.5T)、X線TV装置、超音波装置、血管造影撮影装置2台、ガンマカメラ1台、骨塩定量測定装置、放射線治療機器となっております。

診療放射線技師(国家資格)とは

人間の目には見えない電磁波や音波、放射線を医療に“上手”に“安全”に使って患者様の体の中の検査や、放射線を使った治療を行う専門医療職(国家資格)です。
患者様に安全で高品質な検査や治療を提供するため日々努めております。

放射線部門は、大きく分けて8部門で構成されております

  • 一般撮影部門

    • 胸部、腹部や全身のあらゆる骨の撮影、乳房検査を主に行います。
    • 一般撮影部門は、胸部・腹部撮影や、全身の骨・関節部の撮影、乳房撮影、ポータブル撮影や手術室撮影、また骨塩定量測定等を担当し、全てデジタル画像撮影装置が導入されております。特に、乳房検査については、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定施設であり、認定された放射線技師が乳房撮影を担当しております。
  • 一般撮影部門

    • 胸部、腹部や全身のあらゆる骨の撮影、乳房検査を主に行います。
    • 一般撮影部門は、胸部・腹部撮影や、全身の骨・関節部の撮影、乳房撮影、ポータブル撮影や手術室撮影、また骨塩定量測定等を担当し、全てデジタル画像撮影装置が導入されております。特に、乳房検査については、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定施設であり、認定された放射線技師が乳房撮影を担当しております。
 
一般撮影装置 3台
骨塩定量装置 1台
歯科用装置 1台
乳房撮影装置 1台
ポータブルX線撮影装置 4台
移動型透視装置 2台
  • 透視・造影部門

    • バリウムを用いた胃や大腸の透視検査や一般のX線写真では識別できない血管を造影する血管撮影検査や狭くなった血管を拡張する経皮的血管形成術、動脈塞栓術などの治療も行っております。
 
血管造影装置 2台
X線TV装置 2台
  • CT部門

    • CT装置で体のあらゆる方向から画像化し、臓器の形態変化、病変の有無。さらに造影剤を用いることによって血行動態の評価を行っております。
 
MDCT(64列・16列) 2台
  • MRI部門

    • MRI装置で体のあらゆる方向から画像化し、臓器の形態変化、病変の有無、血管評価を行っております。
 
MRI(1.5T) 2台
  • 超音波部門

    • 超音波装置を使用し、臓器の形態変化、病変の有無、血管評価を行っております。
 
超音波装置 3台
  • 核医学部門

    • 放射性医薬品の体内分布や量、時間的変化から臓器・組織の生体機能や腫瘍の活動性や広がりを撮像して診断しております。
 
ガンマカメラ 1台
  • 放射線治療部門

    • 高エネルギーの放射線を利用して癌の治療や痛みを和らげる治療を行っております。ピンポイントに放射線を照射し病巣のみを治療する定位放射線治療も行っております。
 
LINAC 1台 1台
治療計画装置 4台
CTシミュレータ 1台
  • 放射線管理部門

    • 放射線の適正かつ安全な使用を行うため、各装置や検査室の放射線管理を行うと共に放射線業務従事者の健康管理を担当しております。
 
電離箱式サーベイメータ 1台
GMサーベイメータ 1台
シンチレーションサーベイメータ(γ線用) 1台
シンチレーションサーベイメータ(β線用) 1台

スタッフ紹介

科長・教授 菅原 信二

専門:放射線治療
  • 放射線学会 放射線治療専門医
  • 放射線腫瘍学会 認定医

診療放射線技師・技師長 圓谷 明男

 私達が担当します。よろしくお願いいたします。
 

診療放射線技師とは

    • 人間の目には見えない電磁波や超音波、放射線を医療に“上手”に“安全”に使って患者様の体の中の検査や、放射線を使った治療を行う専門医療職です。
    • 患者様に安全で高品質な検査や治療を提供するため日々努めております。

放射線部の業務は

    • 診療放射線技師24名、看護師6名、事務員2名、にて、放射線部の業務にあたっております。
    • また、以下に示すように各自が各専門分野で、自己の研鑽と患者様が安心して安全に検査や治療が受けられるように各種認定資格を取得しております。
 
放射線関連・認定資格 取得一覧
    認定資格 認定団体
    診療放射線技師 国家資格 24
放射線治療 放射線治療 放射線治療専門放射線技師 日本放射線治療専門放射線技師認定機構 2
放射線治療品質管理士 日本放射線治療品質管理機構 2
画像診断 CT X線CT認定技師 NPO法人日本X線CT専門技師認定機構 2
MMG 検診マンモグラフィ撮影認定技師 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 3
超音波 乳房超音波検診従事者 茨城県成人病検診指導協議会乳がん部会 4
超音波検査士(健診) 日本超音波医学会 1
超音波検査士(消化器) 日本超音波医学会 3
超音波検査士(体表臓器) 日本超音波医学会 3
超音波検査士(泌尿器) 日本超音波医学会 1
管理 医療安全 CRM資格者 リスクマネジメント協会 1
MRM資格者 リスクマネジメント協会 1
Professional PM資格者  リスクマネジメント協会 1
機器 放射線機器管理士 (社)日本診療放射線技師会 14
情報 医療画像情報精度管理士 (社)日本診療放射線技師会 1
情報 医療情報技師 有限責任中間法人日本医療情報学会 2
物理 医学物理士 医学物理士認定機構 2
放射線 放射線管理士 (社)日本診療放射線技師会 13
第一種放射線取扱主任者 国家資格 3
教育 教育 臨床実習指導教員 (社)日本診療放射線技師会 16
臨床教育講師 茨城県立医療大学 20
 
施設認定
認定施設 認定団体
臨床実習指導施設  (社)日本診療放射線技師会
マンモグラフィ検診施設画像認定施設 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会

一般撮影部門

一般撮影部門 責任者/主査 坂井朋夫
一般撮影部門は、胸部・腹部撮影や、全身の骨・関節部の撮影、乳房撮影、ポータブル撮影や手術室撮影、また骨塩定量測定等を担当し、全てデジタル画像撮影装置が導入されています。特に、乳房検査については、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定施設であり、認定された放射線技師が乳房撮影を担当しております。

一般撮影室
骨密度測定室

乳房検査について

当センターはマンモグラフィ検診施設画像認定施設です。

乳がん?

乳がんは乳腺に発生する悪性腫瘍

乳がんは乳房にある乳腺(母乳をつくるところ)に発生する悪性腫瘍です。症状は、しこり、乳頭から血がまじった汁が出る、乳首の陥没、皮膚のくぼみ痛み、わきの下のしこりなど、実にさまざまです。乳房の変化に気づかずにそのまま放置しておくと、乳腺の外にまでがん細胞が増殖し、血管やリンパ管を通って全身へと広がっていきます。今、日本女性の15人に1人が乳がんにかかるといわれています。
 

亡くなる方は年々増加し、女性の壮年層(30~64歳)のがんの死亡原因のトップとなっています。残念ながら乳がんの予防方法はありませんが、早期なら約90%の方が治ります。決して恐い病気ではありません。

早期発見のために、自己検診や、マンモグラフィなどによる定期健診が大切なのです。

どのようにして撮影するの?

早期の乳がんも発見できる乳房専用のX線撮影装置を使用します。
乳房はやわらかい組織でできているため、専用の撮影装置を使用します。しこりとして触れないごく早期の乳がんも発見できます。圧迫板という板で乳房を強めに押さえるようにし、位置決めを行いますやや強めに押さえますが、一定以上の圧力はかからないような設定になっておりますのでご安心ください。乳房は立体的で厚みもあり、実際に腫瘤が写し出されないことがあります。圧迫して撮影することで見えにくかったものが分かりやすくなります。
また、乳房を圧迫しながら薄く均等にすることによって放射線の被ばくの量を少なくする効果もあります。精度の高い画像を提供し、被ばくを最小限に抑えた撮影を行うため、装置の日常管理もガイドライン(*1)に沿って実施しております。当センターで使用している乳房撮影装置はガイドライン(*2)に適合している装置を使用しております。

    • *1 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の定める品質管理
    • *2 日本医学放射線学会の定める装置使用基準
基準をクリアし、
しっかり品質管理された装置

マンモグラフィはどう写るの?

20代
40代
60代

年齢とともに乳腺量は変化していきます。

白い部分が乳腺組織です。個人差はありますが、乳腺は年齢および出産、ホルモンなどの影響を受け、少しずつ脂肪へと置換されていきます。

マンモグラフィで何がわかるの?

触っても判らないような早期の小さな乳がん、しこりを作らない乳がんを小さい影(腫瘤影)や非常に細かい石灰砂の影(微細石灰化)として見つけることができます。特に、早期乳がんの唯一のサインである、ごく小さな石のような石灰化を鮮明に写し出せるのが大きな特徴です。

透視・造影部門

透視・造影部門 責任者/主査 坂井朋夫

血管造影検査について

当センターの血管撮影装置は従来の装置に比べ、歪が少なくより詳細で鮮明な画像を撮影する事が可能です。
この装置は、血管撮影装置でありながら、CTのような画像を撮影することができ、多くの画像情報を一台の装置で得ることができます。そのため、血管撮影装置からCT装置へ患者様を移動すること無く手技を進めることができ、より安全に、効率的に検査・治療を受けて頂けます。

また、本装置には血管内治療において有用な「3Dロードマップ」と呼ばれる機能があります。この機能により、血管撮影によって得られたデータから立体的に血管の地図を表示し、治療部位までの道案内をすることが従来の装置よりも簡便に行うことができます。
血管内治療の普及と進歩に伴って、長時間の透視が必要とされる手技も多くなってきました。本装置には、リアルタイムでX線量をモニタリングする機能や、無駄なX線を除去する機能などが搭載されており、患者様の被ばく低減と画質の向上を両立させております。

血管撮影ってなに?

動脈及び静脈に造影剤を注入してX線撮影を行い目的の血管を描出する検査です。

一般的な方法として、足の付け根や、肘、手首の血管などから、目的の血管にカテーテル(合成樹脂でできた細い管)を挿入して造影剤を注入して撮影します。最近では、血管撮影の技術を使って血管の狭い部分を拡げたり、がん等を治療するために抗がん剤を注入したり腫瘍の栄養血管の血流を遮断する血管内治療(IVR)も行われるようになっております。

どうやってカテーテルを体内に挿入するの?

一般的に、足の付け根や、肘、手首などの、体表に近い動脈から体内にカテーテルを挿入します(Seldinger法)。

    1. 穿刺部周辺を消毒し、目的血管を触知後、穿刺部位の局所麻酔をします。
    2. 目的血管の穿刺を行います。
    3. 穿刺した針の中に、ガイドワイヤーと呼ばれる細い針金のようなものを挿入します。
    4. カテーテルを出し入れする際の通路となるシースを留置します。
    5. その後、カテーテルを目的の血管まで進め、検査、治療を行います。

 

心臓カテーテル検査で何がわかるの?

心臓に酸素と栄養を供給している血管の狭窄や閉塞を診断し、治療します。

心臓の血管は左に2本(左冠状動脈として前下行枝と回旋枝の2本)、右に1本(右冠状動脈)大きなものがあります。これらの血管にカテーテルを挿入し、造影剤を注入し、X線撮影を行うことで、血管の狭窄や閉塞を診断します。血管に病変が発見されると、バルーンやステントを用いて血管を拡げる治療(PCI:経皮的冠状動脈インターベンション)を行います。
PCIは使用する治療器具によって「バルーン形成術」「ステント留置術」「方向性アテローム切除術」「回転性アテローム切除術」などがあります。

 

バルーン形成術

    • 先端にバルーン(風船)が付いたカテーテルを病変部まで導き、加圧器を使ってバルーンを拡張し血管を押し拡げます。

ステント留置術

    • 医療分野で安全性が確認されている金属チューブを網目状に加工したステントをバルーンと共に病変部まで導き、バルーンを拡張することでステントを留置します。近年ステントに細胞の増殖を抑制する働きのある薬剤をコーティングしたステントが開発されております。このステントにより再狭窄や再閉塞率を減少させるという多くの学会発表がされております。
冠状動脈血行再建術前
冠状動脈血行再建術後

脳血管撮影で何がわかるの?

脳の血管を造影剤によって写し出す検査です。

脳を栄養している血管は左右の内頚動脈と椎骨動脈の計4本です。これらの血管に造影剤を注入しX線撮影を行い、動脈瘤や血管奇形などの診断、治療を行います。

内頚動脈
椎骨動脈

血管内治療

    • カテーテルを目的血管まで導いて、金属製のコイルや血管塞栓物質を詰めることにより、血管疾患を治療します。非常に柔軟で細いマイクロカテーテルを進めて、脳内の動脈瘤の中に挿入します。ここから、プラチナ製のコイルを順次動脈瘤の中に充填していき、動脈瘤を内部から塞栓(塞ぐこと)し、脳の正常血管を残しながら、動脈瘤だけを閉塞します。

腹部血管撮影で何がわかるの?

肝臓の血管を造影剤によって写し出す検査です。

肝細胞癌は主に、肝臓の動脈からの栄養を受けています。この血管を血管撮影とCTの画像を合わせて診断します。

CTA・CTAPとは

    • カテーテルを肝臓の動脈に挿入し、造影剤を注入しながら同一装置でCT撮影を行います。
    • この検査は腫瘍に対する検出能の最も高い検査のひとつです。正常の肝臓は動脈と門脈という2種類の血流で支配されています。通常、肝臓は20~30%が動脈、残り70~80% は門脈の血流が優位です。それに対し、肝細胞癌は、門脈からの血流がほとんどなく、ほぼ100%肝動脈で支配されています。そのため、門脈を写すCTAPでは、腫瘍は、周りより黒く写り、肝動脈を写すCTAでは、白く写ります。

 

 

血管塞栓術(TAE)

    • TAEは切除不能肝癌の治療において中心的な役割を果たしてきました。近年ではマイクロカテーテルの普及や撮影装置の改良によって超選択的なカテーテル挿入が可能になり、高い治療効果を得ることができるようになりました。腫瘍に流れこみ栄養を送っている動脈をゼラチンスポンジなどの血管塞栓物質によって血流を遮断し治療します。この様な事から癌を兵糧攻めにする治療と良く例えられます。

 

X線TV装置をもちいた透視造影検査について

エックス線透視を利用し、さまざまな検査や治療が行われています。一般的なものとして健康診断でバリウムを使った胃上部消化管検査が広く普及しております。当センターでは地域の病院より紹介された胃や大腸の手術前検査が多く行われております。

椎間板ヘルニアなどの手術前検査(ミエロ)

    • 腰椎から脊髄腔に造影剤を注入してヘルニアなどの状態を確認します。検査中もMRI画像やCT画像を確認しながら慎重に病変部の状態を検査します。検査後にCT検査室へ移動し、さらに詳しく病変部の状態を調べます。

 

内視鏡を使った総胆管結石の排石治療

    • 開腹より浸襲の少ない内視鏡による治療が優先的に行われますが、透視を使いながら胆汁や膵液の出口のファータ―乳頭に細い管やガイドワイヤーを挿入し切開や排石などの治療を行います。十二指腸にある数ミリ程度の乳頭部に処置を行っており、ミクロの決死圏のような臨場感があります。

 

その他

    • 骨折時の整復や尿管結石の検査や治療、腸管閉塞時のイレウス管挿入術など、さまざまな領域の検査や治療を行っております。

CT部門

CT部門 責任者/主査 増田光一

東京医科大学茨城医療センターのCTの特徴は?

従来のCT装置と比べ低い放射線量でより短時間で細かな撮影ができる最新技術が組み込まれたフィリップス社製128マルチスライスCT(Brilliance iCT)が稼働しております。
最新のCTの詳細はこちら

CT検査とは?

CT検査とは、コンピュータ断層撮影法(Computed Tomography)の略です。 身体にX線を複数の方向から投射し、透過したX線の吸収差を収集しコンピュータで処理することによって身体の内部(断面)を画像化する検査です。

実際どの様に検査をするの?

CTは、装置が大きく怖い感じを受ける患者様も多いためCT検査を受ける時は、担当の看護師や診療放射線技師より検査の説明を行ないます。
胸部や腹部のCT検査をする場合、洋服に金属がなければ特に更衣する必要がありません。頭のCT検査をする方は、めがね、ヘアピンをはずしていただきます。顔面の検査と首の検査以外は入れ歯を外す必要はありません。
実際CTの装置に寝た状態(図1)ですが、撮影する場所だけドーナツ状の機器で覆われます。体全体が入る訳でないので機械による圧迫感は非常に少ないです。
操作室では、担当の診療放射線技師が常に観察し安全確認を行いながら検査を進めます(図2)。
また、TVモニター(図3)でも別の角度から安全確認を行っております。また、音声も常に聞こえる様になっていますので、不安になったらお話しをする事もできます。

検査時間は、検査する体の場所や、造影剤の有無によっても変わりますが、だいたいの目安は、5分程度、造影検査では、20分程度かかります。胸部や腹部の検査では息を止めていただきますが、およそ5秒程度です。とても短い時間で検査ができます。検査終了後、再び担当の看護師や診療放射線技師より説明があります。特に、造影剤を使った場合は、その後の注意事項など説明を行います。

造影検査とは?

造影剤を四肢の静脈から注射しながら行う検査です。造影剤(非イオン性ヨード製剤)は検査しようとする臓器の形をはっきりとさせ病気の存在診断、性質の診断、さらに血管撮影などに幅広く使用され、病気の状態をより一層はっきりさせることが出来ます。
造影剤注入時、体が熱く感じる事がありますが、これは、血管に対する直後の刺激による正常な反応で一時的なもので心配はいりません。

ヨード造影剤は安全?

ヨード造影剤は安全な診断薬です。しかし、造影剤を静脈注射するとごく希に副作用症状が起こることがあります。副作用には、注入直後から数分以内に生じる即時型と、注入数時間から数日以内に発症する遅延型がありますが、ほとんどの場合、軽度でしかも一過性です。

    • 軽い副作用(頻度は1%未満)
      吐き気、嘔吐、頭痛、めまい、発疹、かゆみ、発熱、咳、蕁麻疹等
    • 重い副作用(極めて希で1万回に1回以下)
      血圧低下、呼吸困難、意識障害、痙攣発作等

検査に際しては充分に注意しながら安全に検査が行われるように努めておりますが、万が一副作用が現れた場合にはすぐ対処できるよう万全の準備を整えております。

フィリップス社製128マルチスライスCTの特徴について

CT装置初の0.27秒/回転。超高速撮影の時代へ

    • CT画像は、X線を体の周りを回転させながら照射して体を透過したX線の量を検出し、その検出されたデータを計算することによって断層画像を作り出します。この装置は、1回転を0.27秒の高速回転で撮影し1度に128スライス分の画像を瞬時に映し出すことができます。カメラに例えると0.27秒のシャッタースピードで一度に128枚の写真が撮れる優れものです。この装置であれば、同じ姿勢を長く保てない方でも短時間で撮影ができますので負担のない検査が受けられます。また、長く息が止められない方や息が止められない方でも呼吸による動きの影響は高速撮影によって抑えられますので息が止まったかのような良好な画像が提供できます。

超高速撮影だからできる心臓CT検査

    • この装置の導入によってカテーテルを使わない侵襲性の低い心臓検査ができるようになりました。冠動脈が細くなり、心臓に十分な酸素が送れなくなることによって起こる狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患や、生まれながらにある心血管の異常を早期に発見することができます。また、手術後の経過なども調べることができます。この検査は、"普通のCT検査"と変わらず腕の静脈から造影剤を注入して検査を行いますので短時間で済み検査が終了すればすぐにご帰宅いただけます。このように手軽に心臓検査がご提供できるようになりました。

内視鏡を用いない大腸検査。CT コロノグラフィー

    • CT コロノグラフィーは、内視鏡を大腸に入れることなく内視鏡で観察したかのように調べることができます。この検査を行うためには、大腸をきれいにする必要がありますので内視鏡検査に準じた前処置が必要になります。検査は、お尻から炭酸ガスを送気し大腸を膨らませながら撮影を行いますが苦痛はありません。一般的な撮影であれば、うつ伏せと仰向けの2方向の撮影で終わりますので、10分程度で終了します。
    • この検査は、隆起している病変を得意としていることから隆起のない病変の検出を苦手としているため内視鏡検査に代わるものではありませんが、大腸スクリーニング検査としても期待されており、大腸内視鏡検査や注腸X線検査に抵抗のある方にも推奨される信頼の置ける検査です。

CT検査による被ばくを40%まで低減した撮影をしております

    • CT検査にて病変や体の異常を見つけるためには情報量の多い画像が必要ですが、情報量の多い画像は放射線の量に依存すると言われております。 "画質"と "被ばく低減"は、このように相反していることから、この関係を両立することはCT検査の大きな課題になっておりました。しかし、このCT装置は、最新の画像処理技術を用いることによって、従来と同等な画質を担保しながら被ばく線量を抑え、状況に応じて最大80%まで低減することも可能です。被ばく低減をコンセプトに製造されたこの装置であれば、被ばくの面でも安心して検査を受けていただけます。

MRI部門

MRI部門 責任者/主査 海老沢達夫

MRI検査とは?

MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略語で、MRIは生体内に多量に存在する水(正確にはプロトン)の磁場の変化を信号として検出し、コンピューターで計算して体内のあらゆる断面を再構成することができます。

Siemens社製
MAGUNETOM AVANTO 1.5T

強力で大きな磁場の中に入って撮影する検査で、放射線を用いない為、検査を受ける患者様は放射線被ばくを心配する必要がありません。水・軟部組織の濃度差が小さいCTと違い、物質の組成で異なる信号強度が得られるMRIでは、形態的な変化だけでなく生理的な変化を検出することができる利点があります。
しかし、何種類かの検査条件を設定したり、数方向からの断面の撮像が必要なことから、検査全体の時間が長くなってしまうことが欠点です。また、高磁場の中に身を置くため、磁性体やなんらかの装置を埋め込んだ方、閉所恐怖症の方も撮像ができないという制限もあります。

実際どの様に検査をするの?

順番になりましたら担当技師が更衣室へご案内いたします。
体全体で大きな磁石の中に入っていただく検査になりますので、金属が付いている洋服はすべてお脱ぎいただき検査着にお着替えいただきます。(ヘアピン、安全ピン、メガネ、時計、入れ歯、アクセサリー、カイロ等、体からはずせるものはすべてはずして更衣していただきます。)
検査前に再度金属チェックを行い厳重に確認します。
検査時間は、内容により変わりますが20分~30分程度で終了いたします。
検査中は、体からの微弱な信号データ収集要の受信用コイルを取り付けます。また、検査中はトンネルの中に入ります。狭い所が苦手な人には辛い検査ですが、
検査中休み休み行う事も可能です。
ほとんどの方は、これで検査を最後まで行う事が出来ます。
検査中トントン・ガーガーと工事現場の様な音がして騒がしいです。しかし、それ以外は、苦痛となる事はありません。患者様によっては、気持ちよくお昼寝をして帰る人もいるくらいの検査です。

ヘッドホンからの音楽を聞きながら検査を行えます
頭部受信コイル
MRI装置の中へ
(思ったより息苦しい感じはないはずです)

次の方は検査を受けることができません

    • 心臓ペースメーカー、人口内耳を装着している方
    • 金属製の心臓人工弁を入れている方
    • 妊娠中の方

次の方は検査を受けられないことがあります

    • 人工関節などの金属類を体内に埋め込まれている方
    • 脳動脈瘤の手術により、金属クリップを入れている方
    • 閉所恐怖症の方 
    • じっとしていることが困難な方 (小児など)

どんな画像がうつるの?

正常脳(T2画像)
脳MRI Diffusion
急性期の梗塞
MRを用いた頭部血管撮影造影剤は使わなくても撮像できます
膝のMRI画像
胸部の造影MRA
MRCP
膵管、胆管、総胆管、胆嚢の検査
腰のMRI画像
頚部のMRI画像
体幹部における拡散強調画像
(従来の画像では捕らえられなかった病変も描出されます)
骨盤から下肢の造影MRA

超音波部門

超音波部門 責任者/主査 増田光一

超音波検査とは?

人体に対して無害な超音波を体表面より目的臓器に向けて入射すると、密度や音速(音響インピーダンス)の異なった臓器の境界で超音波が反射します。この反射を利用した画像検査を超音波検査といいます。基本画像は白黒のモノトーンで表示し組織間の音響インピーダンスの差が大きい部分は明るく、差が小さい部分は暗く映像に映し出されます。

超音波検査を行っている様子
超音波検査画像

この検査で調べられる臓器は多岐に渡ります。妊娠時の胎児の様子、心臓、腹部臓器(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、膀胱)、表在臓器(甲状腺、乳房)など、ほぼ全身に用いられており腫瘤性病変の発見や血行動態の観察などに役立てられております。
組織の組成によってそれぞれ基本的なパターンがありますが、腫瘤、ポリープ、炎症、結石などは正常な組織と組成が異なるため、異常な像として認識できますので発見し易くなります。
その他にも病変の大きさや臓器の形態変化そして造影剤を用いなくても血流情報を知ることができます。さらにリアルタイムで映し出される特徴を活かし病変部を観察しながら組織を採取するために用いたり、治療にも役立てられております。

超音波検査装置

実際どのように検査をしているのですか?

検査方法は、診察台に仰向けで寝た状態で検査部位にゼリーを塗り、そこへ探触子(超音波を送受信する小さな装置)を当て、必要に応じて体の向きを変えて画像を撮ります。
検査時間は、検査目的部位によって異なりますが、およそ15~20分程度です。

痛みはありませんか?

痛みはありません。探触子を体にあてるだけです。しかし、胃や腸の中のガスによって見難くなるときに探触子を強く押し当てて空気を退かして検査をする事もありますので、このときに少し痛みを感じる人もいます。

この検査は安全ですか?

この検査はX線検査のように放射線被ばくの心配がないので安全な検査と言われています。経過観察のために繰り返し検査を行うことがありますが、超音波は人体に無害ですので心配はいりません。そのため小児や胎児の画像検査に超音波検査がよく用いられております。

超音波検査で指摘できる病変の一例

赤い矢印もしくは破線で囲んであるところに病変が存在しております。検査中は病変部をリアルタイムに観察しながら存在部位や性状の確認を行っております。下に示した病変は、超音波検査で指摘できる病変の一例になります。

最近の超音波検査の動き

超音波装置も年々性能が向上しており血管領域をはじめ多くの部位や検査で最新の技術が活かされております。例えば、超音波専用の造影剤の開発によって肝臓病変の詳細な血行動態がリアルタイムで評価できるようになりました。それにより早期診断やがん治療後の効果判定に用いられるようになりました。さらにCTやMRI画像と連動させ病変部を正確に定める技術も開発され、超音波だけでは分かり難い病変についてもより精度の高い治療が行えるようになりました。産科領域では、立体的な表示に動きの情報が加えられるようになり、顔の表情や体の動きまで観察できるようになりました。その他にも様々な技術が超音波の装置に搭載されており超音波検査から得られる情報量も格段に向上しております。

内頚動脈の血流も明瞭に表示することができます
胎児の表情や動きがリアルタイムで観察できます
血管の内腔の状態も立体的に表示することができます(右下画面)
造影剤を用いることで見難い病変の性状も明らかになります

核医学部門

核医学部門 責任者/主査 新井誠

RIってなに?

RIとはラジオアイソトープ(RadioIsotope)の略で、日本語で放射線同位元素といい、放射線を放出する元素のことです。

核医学(RI)検査のしくみ

核医学検査はガンマ線という放射線を放出するRIを使用します。特定の臓器や病変に集まる薬とRIを結合させた放射性医薬品を体内に投与することにより、目的臓器の生理機能や病変の発見などをおこないます。

他のX線検査との違い

通常のX線撮影やCT検査では、外部よりX線を照射し、透過率の違いから体内の形態情報を得る検査法です。RI検査では体内に分布した核種より放出されるガンマ線を検出することにより代謝機能や血流などを調べる検査法です。

放射性医薬品の特徴と副作用

病院で使われる放射性同位元素は半減期が短く、体外に早く排泄され、弱いガンマ線のみだすものが主に使われています。また、身体に投与する量はごく微量であり、副作用はほとんどありません。最近5年間の調査では、10万人あたり2.1~2.5人といわれています。そのうち重大な副作用は皆無です。
軽い症状として、顔面紅潮、悪心、吐気、めまい、気分不良、皮膚発赤、発疹、脱力感、動悸、発汗などが挙げられます。

当センターで使用する、主なRI

    • 99mTc(テクネチウム)
    • 123I(ヨウ素)
    • 201Tl(タリウム)
    • 67Ga(ガリウム)

RI検査での被ばく

検査で受ける放射線の量は、他のX線検査とほぼ変わりません。投与されたRIは時間とともに減衰します。
また、体外へ排出されるため数日ほどでほぼなくなります。

主な検査

心筋シンチ

    • 心臓の血の流れや代謝などを見る検査

脳血流シンチ

    • 脳内の局所的な血流の分布を 見る検査

骨シンチ

    • 骨の疾患を見る検査

Gaシンチ

    • 身体の炎症や腫瘍を見る検査

腎シンチ

    • 腎臓の働きを見る検査

アシアロシンチ

    • 肝臓の働きを見る検査

肺血流シンチ

    • 肺の血流の分布を見る検査

甲状腺シンチ

    • 甲状腺の機能や形態を見る検査

唾液腺シンチ

    • 唾液腺の機能や形態を見る検査

RI検査での注意点

  • 検査は事前に予約が必要です。
  • 検査により前処置が必要となりますので、医師の説明 をよく聞きお守りください。
  • 妊娠中、または可能性のある女性、乳幼児のいる女性はあらかじめ医師にお知らせください。
  • 検査室内は放射線管理区域のため、入室時は専用の黄色いスリッパに履き替えてください。

心筋(血流)シンチ

心臓は血液を全身に送るポンプの役目をしている大切な臓器です。その心臓の筋肉(心筋)の血液の流れを調べる検査です。検査は心筋に集まる薬を腕から注射して、薬の分布を体外から測定し画像として表示します。薬を変えることにより、心筋の血流、脂肪酸代謝(エネルギー代謝)、交感神経の働きを調べることができます。そのため、狭心症や心筋梗塞、心筋症などの病気の有無やその程度を診断できます。

運動負荷の様子

正常な心筋血流

狭心症の症例

負荷時
安静時
負荷時
安静時

心筋梗塞の症例

負荷時
安静時

脳血流シンチ

アルツハイマー病の経年変化

脳は、血流により運ばれたブドウ糖や酸素を使って活動 しており、脳が正常に機能するためには、十分な血流が必要です。脳血流シンチは脳内に流れ込む血流の分布を画像化できる検査で、認知症、脳梗塞、てんかんなどの病気の診断に有効です。

正常な脳血流分布
脳梗塞

骨シンチ

骨シンチは骨代謝を反映した画像診断法です。形態的にとらえられない、 がんの骨転移や骨髄炎、微小骨折などX線検査ではわかりにくい様々な 骨の状態を調べることができます。小児や成長期では、手足の関節や顔面で骨の代謝が活発なので、薬が多く集まります。

正常例

圧迫骨折

放射線治療部門

放射線治療専門医が常勤で勤務しており、安心して治療を受けて頂ける治療室です。放射線治療専門の診療放射線技師や看護師が精一杯心を込めて、患者様の治療をサポートします。また、治療に関する質問や不安に感じていることなど、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。私たちが全面的に患者様の支えとなり、円滑な放射線治療の実施、治療効果の向上を目指します。

放射線治療とは?

放射線治療は、手術や化学療法と共にがん治療を支える三本柱の一つです。放射線を体の外から照射してがん細胞の遺伝子に傷をつけがんを絶滅させる治療法です。放射線により、がん細胞の分裂を抑えることによってがんを縮小または消失させることが可能です。

放射線治療の特長

  1. がん治療の中でいちばん副作用が少なく、体の負担が少ない。
  2. 外来通院でも可能で、仕事を続けながらでも治療できる。
  3. 早期がんから緩和ケアまで幅広い治療ができる。
  4. 手術や抗がん剤との組み合わせで、より良い治療効果が得られる。

放射線治療は、手術同様、がんとその周囲のみを治療する局所治療です。手術と異なり、臓器を摘出することなく臓器をもとのまま温存でき、治療前と同様な生活を送ることが可能です。副作用も少なく、全身状態が良ければ、外来通院での治療も可能です。がんを治すことを目的とした治療(根治治療)から、骨転移による痛み、脳転移による神経症状、がんによる神経、気管、血管への圧排症状を和らげるための治療(緩和治療)まで幅広い役割を担っています。もちろん、手術や化学療法と組み合わせてお互いの足らないところを補い合い、治療効果を高めることが可能です。

<適応疾患>

    • 脳腫瘍・副鼻腔癌・舌癌・喉頭癌・上咽頭癌・中咽頭癌・下咽頭癌・甲状腺癌・食道癌・肺癌・乳癌・胸腺腫・肝臓癌・胆管癌・膵臓癌・膀胱癌・前立腺癌・悪性リンパ腫・子宮頚癌・子宮体癌・卵巣癌・転移性骨腫瘍・リンパ節転移・他の悪性腫瘍

放射線治療を開始するまでの流れ

1.放射線治療専門医による診察・インフォームドコンセント(説明と同意)

放射線治療専門医から患者様へ、治療期間、日常生活の留意点、治療による副作用など、放射線治療についての説明を行います。患者様には少しでも不安のないように治療内容についてご理解いただき、同意をいただけましたら治療を開始します。

2. CTの撮影

治療を始める際、CT装置を用いて病気の位置、大きさを3次元的に確認します。このCT画像が放射線治療を行うための基準となる画像になります。

3. 放射線治療の計画

CT画像をもとに治療計画専用の装置を使って治療計画を練ります。
治療計画では病巣に放射線を集中させるとともに正常組織への影響を抑えるために線量分布を計算し最適な照射方法を決定していきます。

4. 放射線治療を行う前の検証作業

装置の動作の確認や放射線の量が計画した通りに出力されているか、様々な機器を用いて検証を行います。

5. 放射線治療の開始

治療のたびに治療計画の基本画像と腫瘍の位置にズレが生じていないか画像を撮影し必ず確認を行います。治療位置は治療計画時の基本画像と治療毎の画像を特殊な寝台によって照合し画像が一致した時点で治療を開始します。
治療による痛みや熱さを感じることはありません。治療中は不安になるかもしれませんが、治療にあたるスタッフが常にテレビモニタ越しで見守っておりますので、安心して治療をお受けください。

6. 治療期間中の症状確認と治療終了後の経過観察

治療期間中は定期的に医師が診察を行い、副作用の有無について確認します。
患者様が無事に治療を受けられるように、看護師は副作用の対処方法、治療中や治療終了後の日常生活の留意点について説明します。
患者様が安心して治療を続けられるように身体面、精神面ともにサポートしています。放射線治療に関して気になることがあれば、お気軽にお声かけください。

 

放射線治療に関する専門の知識を備えた医師・診療放射線技師・看護師等の多くのタッフが協力し連携し合うことで、患者様に安全で正確な治療を提供します。

当センターの放射線治療装置について

放射線治療装置(ELEKTA Axesse)

当センターの放射線治療装置ELEKTA Axesseは、高度なコンピュータ制御により、一般照射の他、定位放射線照射(STI)、強度変調放射線治療(IMRT)、画像誘導放射線治療(IGRT)に対応した高性能装置です。

治療計画装置

複数の放射線治療計画装置を用いて、放射線治療専門医と医学物理士の資格を有した診療放射線技師との共同作業によって照射角度や照射範囲、放射線の量などをシミュレーションし、最適な照射方法を決定します。

放射線治療の品質を維持するために

高精度な放射線治療システムを駆使し、安全に正確に治療を実施するためには、継続的な装置の精度管理が非常に重要です。

治療装置の点検は欠かせません

毎朝、装置性能と安全性の確認を治療開始前に実施しています。点検はメーカーによる定期点検の他に、点検計画に基づき毎週、毎月行わなければならない多くの項目を診療放射線技師が欠かさず行っております。装置の精度管理によって放射線治療の品質を維持し、患者様が安心して治療を受けて頂くための大切な作業になります。

放射線測定器を用いた装置の精度管理

 

放射線量に関して、第三者機関による外部評価を受けています

放射線治療を行う上で、病巣へ正確に放射線量を投与することは、非常に重要です。
当センターでは、自施設で放射線量の管理している以外に第三者機関(医用原子力技術振興財団)による放射線治療装置の出力の妥当性を確認し放射線治療の品質維持に努めております。放射線治療を受けていただく患者様に少しでも安心して治療を受けていただくための取り組みを行っております。

第三者機関による測定実施証明書

画像誘導放射線治療(IGRT: Image Guided Radiotherapy)

放射線治療では、腫瘍に放射線を正確に照射することが非常に重要です。体内にある腫瘍は、外から確認することができません。治療の際に毎回画像を取得することによって病巣位置や体位のズレを確認し、そのズレを画像照合によって調整することによって正確に治療が行われます。
 

正確な治療を行うために・・・
<例:肺癌の画像誘導放射線治療(IGRT)の流れ>

    • ①治療計画で腫瘍や臓器の位置を把握し、基準となる治療位置を決定します。
    • ②日々の治療において、治療寝台に毎回同じように寝ることはできず、寝るたびに体の傾きや腫瘍の位置は異なります。そのため、毎回の治療の際に画像を撮影し確認します。
  • ③基準画像と毎回の治療の際に取得した画像を比較して、腫瘍 (赤線) と臓器 (黄線)の位置や体の傾きを確認します。
  • ④わずかでもズレを認めた場合には、治療寝台の位置や角度を0.1mm、0.1°単位で調整することで、腫瘍の位置や体の傾きを治療計画通りに補正し照射を行います。

 

※ 位置合わせのための皮膚マークなしで治療が可能に

当センターでは原則として皮膚へのマーキングは行っておりません。画像誘導放射線治療(IGRT)の技術を活用することで、従来の放射線治療で位置合わせに必要であった皮膚のマークが不要となりました。画像による正確な位置合わせによって治療期間中の煩わしい印が無くなり好評を頂いています。

定位放射線照射 (STI: Stereotactic irradiation)

 定位放射線照射 (STI) とは、病巣に対し多方向から放射線を照射することで腫瘍へ放射線を集中させる方法です。通常の放射線治療と比較し、周囲の正常組織に当たる線量を極力減少させることが可能となります。体全体をしっかりと固定し、病巣の動きを少なくすることで正確な治療が可能となります。定位放射線照射では、治療装置や体を固定する精度をmm単位で管理し、治療を行います。

<適応疾患>

    • 転移性脳腫瘍・髄膜腫・聴神経鞘腫・脳動静脈奇形・頭蓋咽頭腫・下垂体腺腫・原発性肺癌・転移性肺癌・原発性肝癌・転移性肝癌
体幹部定位放射線治療

何か参考になる資料はないですか?

当センターでは、患者様が安心して放射線治療を受けて頂けるよう、放射線治療ノートを作成し、患者様にお渡ししております。治療ノートの内容は、放射線治療の概要説明から、放射線治療の流れ、日常生活の過ごし方まで幅広い内容となっています。
放射線治療に関する質問等、治療スタッフにお気軽にご相談ください。
 

放射線管理室部門

放射線管理室部門 責任者/主査 新井誠
 
放射線管理室は、放射線の業務に係る職員の放射線障害の発生防止と、患者様の安全を確保し、放射線の適正かつ安全な使用を行うため、各装置や検査室の放射線管理を行うと共に放射線業務従事者の健康管理を担当しています。

管理区域の設定

当センターでは、以下のような放射線業務を行うところを『管理区域』として設定し、管理を行っています。

    1. エックス線診療室
    2. 診療用高エネルギー放射線発生装置使用室
    3. 放射性同位元素使用室
    4. 貯蔵施設
    5. 廃棄施設

エックス線診療室や診療用高エネルギー放射線発生装置の出入り口には、以下のような管理区域である旨を示す標識が表示され、みだりに人が立ち入らないように注意事項を提示し、放射線業務従事者等以外の立ち入りが制限されています。

管理区域の設定

管理区域内で業務するスタッフは『放射線業務従事者』に登録し、法令で定められた健康診断を6ヶ月を超えないごとに行っています。さらに、管理区域内で受けた放射線の実効線量が5年間につき100mSvを超えず、かつ1年間につき50mSvを超えないように、また、女性の放射線業務従事者の受ける実行線量は3月間につき5mSvを超えないように管理しています。現在当センターでは、135名(内47名)が放射線業務従事者として登録されています。

放射線の被ばくの管理は、右記のようなガラスバッチを利用して行っています。このガラスバッチによる個人被ばく線量の結果と、健康診断の結果は、放射線管理室で永年保存しています。

2015年度個人線量測定結果
全登録者数 155人 女性登録者数 46人
検出されず 123人 検出されず 41人
5mSv/年以下 32人 0.5mSv/3月以下 5人
5mSv/年以上 0人 0.5mSv/3月以上 0人

管理区域の放射線漏えい線量の測定

当センターでは、放射線業務を行うスタッフや、患者様が不要な被ばくを受けないように、管理区域の外に放射線が漏れてないか漏えい線量の測定を行っています。

その他の業務

    • 管理区域の放射線漏えい線量測定記録の保存
    • 健康診断の報告書の作成
    • 放射線管理状況報告書の文部科学省への提出
    • 放射性同位元素使用核種変更に伴う遮蔽計算
    • 放射線装置廃棄・据付届の作成
    • 放射性廃棄物の管理
    • 放射性排水・排気施設の管理

など多種多様なものとなっています。

主要装置一覧

放射線科ページの主要装置一覧をご覧下さい。

検査部位別適応比較

放射線科ページのMRI・CT・RI・US検査の部位別適応比較をご覧下さい。