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脳神経外科

特色

当院脳神経外科は年間500件強の入院治療と、内300件弱の手術加療を行なっております。扱っている疾患は「脳腫瘍」、「脳血管障害」、「頭部外傷」、「機能的外科疾患」です。なお、地域的に救急診療を要する疾患が多く24時間の救急診療態勢をとっています。また、研修医の卒後教育、研修の場となっております。

医療設備

診断機器として、最新型MRI 2(3テスラ)・高解像度CT320列)・DSA脳血管撮影装置・核医学検査(脳血流シンチグラフィー等)など、診断に有効な設備が整っております。
治療機器はより安全に手術を行えるよう、手術用顕微鏡2台・光線力学的治療(PDT)装置・術中ナビゲーションシステム・血管蛍光造影(ICG)・神経生理学的モニタリング機器などを有しております。放射線治療に関しては、病変部位に対しできるだけ集中的に照射可能なリニアック定位放射線治療装置を有しています。

治療内容

脳卒中に対しては24時間体制で受入れを行い、脳出血・くも膜下出血に対する急性期の血管内治療や神経内視鏡手術および開頭手術、超急性期脳梗塞に対する機械的血栓回収療法や血栓溶解療法(t-PA)が可能な環境を整えております。治療後も早期よりリハビリテーションを導入し、慢性期に至るまで多職種でチームとなりあらゆるサポートを行っております。
また、慢性期脳血管障害(頚部・頭蓋内動脈高度狭窄や閉塞、未破裂動脈瘤)に対しても、適応を判断し積極的に手術加療を行っております。
脳腫瘍に関しては、機能予後を最優先とする神経モニタリング下での腫瘍摘出を全例に行っており、難易度の高い頭蓋底腫瘍まで幅広く対応しています。また悪性脳腫瘍については、光線力学的治療(PDT)併用下での摘出、後療法としての放射線治療・化学療法を行っています。

主な対象疾患

「脳腫瘍」では良性腫瘍である髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫などがあり手術加療を主に行なっております。悪性腫瘍である神経膠腫(グリオーマ)、上衣腫、悪性リンパ腫などは手術・化学療法・放射線治療を組み合わせた治療法を選択します。いずれの腫瘍も手術は合併症を最小限とするため、ナビゲーション・術中モニタリングを駆使して治療を行います。「脳血管障害」は脳神経内科との協力のもと24時間体制で脳卒中患者を受け入れております。脳梗塞は点滴及び内服加療し早期に回復期リハビリテーション病院などの転院を行い機能的予後の改善を目指します。なお、脳梗塞再発の高い頸部動脈及び頭蓋内動脈の高度狭窄・閉塞は適応を診断後に頸部病変では内膜剥離術(CEA)やステント治療(CAS)、頭蓋内病変であればバイパス手術を行います。また、出血性病変である脳内出血やくも膜下出血は手術加療が必要であれば夜中でも緊急手術を行います。手術は開頭手術(クリッピング術など)、神経内視鏡手術、血管内治療があります。「頭部外傷」も同様に適応に従い開頭手術を行います。「機能的外科疾患」は顔面痙攣・三叉神経痛に対し内服薬やボトックス治療の効果が無い患者さんに対して手術を行っております。以上、当院の脳神経外科は急性期や慢性期病態の治療を行っております。このため、入院された個々の患者さんの治療に偏り無いよう計6名のスタッフで加療させて頂きます。

当科の目指す医療

当科は茨城県南地域における基幹病院の一診療科として、様々な疾患に確実に対応しております。そして患者さん一人一人へ丁寧に応対し、安全な医療を提供できるよう常に心掛けております。また脳卒中に関しては、一次脳卒中センター認定施設として24時間365日での体制を敷き、昼夜を問わず迅速に対応しております。地域住民の皆様に少しでもお役に立てるよう、安心でき信頼のおける診療科を目指しております。
科長・齋田 晃彦

スタッフ紹介

科長・臨床准教授 齋田 晃彦

専門:脳腫瘍、頭蓋底腫瘍、脳動脈瘤、頭蓋内血行再建
  • 日本脳神経外科学会 専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会 専門医
  • 日本脳卒中の外科学会 技術指導医
  • 光線力学的療法(PDT)(原発性悪性脳腫瘍患者)講習会 修了

院内講師 原岡 怜

  • 日本脳神経外科学会 専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会 専門医
  • 日本脳卒中の外科学会 技術認定医 
  • 光線力学的療法(PDT)(原発性悪性脳腫瘍患者)講習会 修了
  • 日本脳神経外科学会 脳神経外科専門医

院内講師 市川 恵

  • 日本脳神経外科学会 専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会 脳卒中専門医
  • 日本脳卒中の外科学会 技術認定医
  • 日本神経内視鏡学会 神経内視鏡技術認定医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • 日本神経内視鏡学会 技術認定医

助教 大貫 浩幸

  • 日本脳神経外科学会 専門医
 

助教 吉岡 大和

 

臨床助教 道又 理志

非常勤講師 大橋 智生

専門:脳卒中全般、脳血管内手術、頭部外傷
  • 日本脳神経外科学会 専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会 専門医・指導医

非常勤医師 青柳 滋

    • 日本脳神経外科学会 専門医
    • 日本脳神経血管内治療学会 専門医
    • 日本脳卒中学会 専門医

外来診療

*表は右にスクロールして見れます

外来担当医
道又理志助教
大貫浩幸助教
齋田晃彦准教授 吉岡 大和助教 市川 恵講師 原岡 怜講師 当番医

専門外来(予約制)

  大橋智生講師
(脳血管内治療 第2.4)
   齋田晃彦准教授
(脳腫瘍・頭蓋底疾患)
   
「脳神経外科」の休診・代診
           

治療・成績

診療実績(2023年度)

1.外来患者数

    • 初診外来患者数 557名
    • 再診患者数 5,460名
    • 延患者数 6,017名

2.入院患者数

    • 新入院患者数 519名
    • 実患者数 936名
    • 取扱患者 13,977名
    • 平均在院日数 26.0日

2024年 入院・手術実績

入院実績:総計 536件

    • 内訳(主な疾患)
    • 頭蓋内腫瘍:67
    • 脳血管障害:306
      • 脳動脈瘤:39
      • 脳動静脈奇形:4
      • もやもや病:5
      • 脳出血:66
      • 虚血性疾患:181件 
    • 頭部外傷:94件  など

 

手術実績:総計 266

    • 内訳(主な手術)
    • 頭蓋内腫瘍手術:41
      • 脳腫瘍摘出術:32
      • (内視鏡下)経鼻的手術:6件など
    • 脳血管障害:87
      • 脳動脈瘤
        • 開頭ネッククリッピング術:25
        • 血管内治療:6
      • 脳出血手術:20
      • バイパス手術:17
      • 頸動脈病変
        • 内膜剥離術:3
        • ステント留置術:8件
      • 脳動静脈奇形摘出:2件など
    • 頭部外傷:手術58
      • 開頭血腫除去術:5件
      • 慢性硬膜下血腫:51件など
    • 血管内治療:31
      • 動脈瘤:上記記載
      • ステント留置:上記記載
      • 血栓回収術:13