よくあるご質問
放射線科
- 放射線科で受ける検査に危険はないでしょうか?
- CTとはどんな検査でしょうか?
- 造影剤とはどのようなものですか?検査に必要なものですか?
- MRIとはどんな検査ですか?危険性は?
- 血管造影とはどのような検査ですか?
- 超音波検査はどのような検査ですか?
- 核医学検査とは何ですか?被曝の危険性はないですか?
- 放射線治療には副作用はありませんか?
- 放射線治療の付き添いの人が放射線をあびることはないのですか?
- 放射線治療を受けるために紹介されて来ました。前の病院でも同じような検査(CT・MRなど)をしましたが、また同じ検査をしなくてはいけないのでしょうか?
- 放射線治療で最初につけた皮膚のしるしはどうなりますか?
- 放射線治療の効果はいつ頃から出るでしょうか?
- 放射線治療は一度しか受けられないのですか?
放射線科で受ける検査に危険はないでしょうか?
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ただ一つだけ問題になることは妊娠可能な女性の骨盤部の検査です。検査する医師は十分注意するとは思いますが、患者さんも遠慮なくその点を医師に確かめて見て下さい。妊娠している可能性が高い場合は、どうしても行わなければならないエックス線検査以外は他の方法で行うよう国際的にも勧告されているからです。
放射線被曝との関連で最も問題となる検査は検診における放射線診断です。この場合は健康な人々を対象に行うものですので、検査で得られる利益と生ずるリスクのバランスが問題になることがあります。この点については専門家の間で検討が進められており、例えばがんの検診などはあまり若い人達には受診するよう勧めておりません。
以上をまとめますと、何か症状があって医療施設にゆきエックス線検査を受けて下さいと言われた時は心配しないで受けて下さい。ただし、何か気になることがあったら遠慮なく医師に質問して頂きたいと思います。
CTとはどんな検査でしょうか?
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ふつうのCT検査では、一つの面をスキャンするのに1秒~数秒かかります。その間に身体が動くと画像が乱れるので、じっとしている必要があります。とくに腹部や 胸部の検査では、その間息をとめてなければなりません。そして目的の部位(例えば肝臓など)を漏れなくカバーするために,少しずつ位置をずらして何回かスキャンをします。また、最近では、断面を一枚ずつ検査するのではなく、目的の範囲をらせん 状に一回のスキャンで検査する方式も実用化されました(ヘリカルスキャンといいます)。この方法ですと今までの方式よりもずっと短時間(数十秒)で検査を終えることが可能です。
なお、部位によっては、検査の前に絶食が必要なことがあります。また、場合によっては、血管や病巣をわかりやすくするために、造影剤という薬剤を静脈のなかに注入してからCTをとる場合もあります。
CTはたくさんある画像診断法のなかでも、いまや中心的な検査となっています。
造影剤とはどのようなものですか?検査に必要なものですか?
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最近では造影剤の効果を増強するため、造影剤注入器で急速に注入することも多く行われています。
MRIとはどんな検査ですか?危険性は?
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人間の体の中を映し出すための磁石ですが、その強さは肩こりなどで皮膚に貼る磁石と同じか、その10倍程度です。また、電磁波というとなにか恐ろしいように聞こえますが、無線やラジオ、テレビの電波と同じ種類で、磁石と同様に人体に悪い影響を与えるものではありません。ただし、心臓のペースメーカーを装着している人の場合には影響が懸念されますのでMRI検査はできません。また、テレホンカードなどの磁気カード、キャッシュカードあるいは時計などは使えなくなってしまうことがあり、鉄などの強磁性体は磁石に引っ張られますから、検査室に持ち込まないようにしてください。
一見したところ、MRI装置はCTに似ていますが、人間のはいる部分が長く、小さなトンネルのようになっています。それとトントントンという音がするために何となく不安になる方もいますが、痛くも痒くもない検査で、しかもCTのような放射線被曝もありませんからリラックスして検査を受けてください。
血管造影とはどのような検査ですか?
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一般のエックス線検査やCT、MR、超音波検査に比べると血管内にカテーテルをいれるわけですから多少の痛みを伴いますが、あらかじめ局所麻酔などを行ってから行いますので,それほど苦痛はありません。カテーテル挿入も経皮カテーテル法(皮膚を切開せずにカテーテルを体内に入れる)と呼ばれているテクニックを使いますので、外科的な方法で切開する必要はありません。
造影剤を注入する際には多少の熱感を伴いますが、現在は刺激の少ない造影剤にすべて代わりましたので、苦痛を伴うことは少なくなっています。
最近は血管撮影の技術を使って血管の狭い部分を拡げたり、閉塞している部分を開 通させたり、がんなどの悪性腫瘍を治療するため抗がん剤を注入したり、腫瘍を栄養にしている血管を遮断したりすることも行われるようになってきています。
超音波検査はどのような検査ですか?
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超音波がまっすぐに進む性質を利用して、生体の中にある反射体、ここでは肝臓、腎臓、脾臓、膵臓、胆嚢、子宮、卵巣、前立腺、甲状腺、乳腺などの内臓を描出します。医学に超音波を利用する最大の利点は、超音波がほとんど無害であり、診断装置自体も小型なため、患者さんと医師、技師が直接相向き合って、その場で病気を見つけていくことができることにあります。超音波は空気中をやや伝わりにくいという性質があるため、体の表面にゼリーを塗って空気を遮断して検査をする必要がありますが、 患者さんへの苦痛などの負担はありません。超音波診断は安全であり、妊娠の疑いのある人や、妊婦に対しても安心して検査を行うことができます。また、超音波検査は我国では非常に安価でもあります。
核医学検査とは何ですか?被曝の危険性はないですか?
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アイソトープとは,放射能を出しながら別のものに変わる性質をもつもので、このアイソトープの出すわずかの放射能を利用して病気の診断をするのが核医学検査です。アイソトープの出すごくわずかの放射能を利用しているので、患者さんへの放射能被曝がほとんどなく、しかも副作用もほとんどないというのが特徴です。
放射線治療には副作用はありませんか?
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急性の副作用は一時的なもので、大半の症状は強くはありません。大事なことは、 放射線治療がなされている部位のみに副作用が生じ、照射されていない部位の症状は 出現しないことです。従って、例えば口腔内に放射線治療をされても下痢は発生しません。
晩発性の副作用が生じる可能性は非常に低いです。放射線治療後も定期的に診察を受けて下さい。
子供の場合には晩発性障害として成長障害があり得ます。例えば、放射線治療を受けた骨は、治療を受けていない骨と比べ成長が悪くなりますので放射線専門医から説明を良く聞いてから治療を受けて下さい。
放射線治療の付き添いの人が放射線をあびることはないのですか?
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放射線治療を受けるために紹介されて来ました。前の病院でも同じような検査(CT・MRなど)をしましたが、また同じ検査をしなくてはいけないのでしょうか?
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放射線治療で最初につけた皮膚のしるしはどうなりますか?
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放射線治療の効果はいつ頃から出るでしょうか?
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放射線治療は一度しか受けられないのですか?
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例外としては全脳照射後のラジオサージャリーなどがあります。詳しくは担当の医師にお尋ね下さい。