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放射線部

特色

ご挨拶

当放射線部では、診療放射線技師の使命である放射線被曝の低減に努めると共に、安心して放射線検査を受けて頂けるようアメニティーの向上に努めております。また、診療放射線技師の専門性が求められており、各分野の専門技師資格取得を進めております。

放射線部 技師長
圓谷 明男(つむらや あきお)

放射線部の理念

患者様中心の、心豊かな業務を実践する

基本方針

    • 放射線被曝の低減に努めます。
    • 安心して検査を受けて頂くため、思いやりをもって患者様に接します。
    • 高い撮影技術・検査技術・治療技術の提供に努め、これの実践のために日々研鑽に励みます。
    • 常に安全の確保に努め、安全性向上のための改善に努めます。
    • 人間性豊かで信頼される医療人の育成に努めます。

患者様中心の、心豊かな業務を実践

    • 放射線の検査や治療と言うと非常に不安に思われる患者様は少なくありません。そこで、当放射線部では、患者様に安心して高品質な検査・治療を提供するため様々な事に取り組んでおります。

患者様に安心して検査・治療を受けていただくために

  • 顔写真と名前を掲示

    • 『私の検査の担当者はどんな人かな?』
    • 不安に思った事はありませんか?当センターでは、検査・治療担当診療放射線技師の顔写真と名前を掲示しております。患者様一人一人に責任を持って、安心を与える検査を実践しております。
  • 放射線検査の説明ブースの設置

    • 患者様の疑問解決のため、放射線検査の説明をするブースを中央放射線部受付前廊下に設置しております。検査前に予習を兼ねて見学してみては如何でしょうか?疑問はいつでもお答えします。近くの診療放射線技師に遠慮無く声をお掛け下さい。
  • 安全性向上のため

    • 患者様に安心して検査・治療を受けていただくには、放射線機器の安全点検は欠かせません。使用者である診療放射線技師は、始業前後の安全点検はもちろん定期的に装置検査・治療の品質維持を行なっております。安心して検査をお受け下さい。

高い撮影技術・検査技術・治療技術の提供のために

    • 月1回の放射線部全体での勉強会を開催しております。また、各種研修会や学会にも積極的に参加する様にしております。さらに、各自が各専門分野で、各種認定資格を取得しています。

検査・部門紹介

放射線部の業務体制は、一般撮影部門、透視・造影部門、超音波部門、核医学部門、CT部門、MRI部門、放射線治療部門、放射線管理部門と8部門で構成されております。放射線科医師4名、非常勤医師1名、診療放射線技師24名、看護師9名、事務員2名、にて、放射線部の業務にあたっております。
放射線部門では様々な科の医師や看護師はもちろん他のコメディカルと共に検査や治療が行われております。例えば、循環器内科医師による心臓カテーテル検査や治療、脳神経外科医師による脳血管撮影や血管内手術また、消化器科医師による消化管内視鏡検査などです。
また、当センターの医療機器及び技術を地域の病院に提供しております。この様に地域連携を密に行い地域の住民の皆様に少しでも医療貢献出来る様努力しております。機器共同利用対象機器は、CT2台(ADCT1台、MDCT1台)・MRI2台(3.0T1台1.5T1台)、X線TV装置、超音波装置、血管造影撮影装置2台、スペクトCT1台、ガンマカメラ1台、骨塩定量測定装置、放射線治療機器となっております。

診療放射線技師(国家資格)とは

人間の目には見えない電磁波や音波、放射線を医療に“上手”に“安全”に使って患者様の体の中の検査や、放射線を使った治療を行う専門医療職(国家資格)です。
患者様に安全で高品質な検査や治療を提供するため日々努めております。

放射線部門は、大きく分けて8部門で構成されております

  • 一般撮影部門

    • 胸部、腹部や全身のあらゆる骨の撮影、乳房検査を主に行います。
    • 一般撮影部門は、胸部・腹部撮影や、全身の骨・関節部の撮影、乳房撮影、ポータブル撮影や手術室撮影、また骨塩定量測定等を担当し、全てデジタル画像撮影装置が導入されております。特に、乳房検査については、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定施設であり、認定された放射線技師が乳房撮影を担当しております。
 
一般撮影装置 3台
骨塩定量装置 1台
歯科用装置 1台
乳房撮影装置 1台
ポータブルX線撮影装置 4台
移動型透視装置 2台
  • 透視・造影部門

    • バリウムを用いた胃や大腸の透視検査や一般のX線写真では識別できない血管を造影する血管撮影検査や狭くなった血管を拡張する経皮的血管形成術、動脈塞栓術などの治療も行っております。
 
血管造影装置 2台
X線TV装置 2台
  • CT部門

    • CT装置で体のあらゆる方向から画像化し、臓器の形態変化、病変の有無。さらに造影剤を用いることによって血行動態の評価を行っております。
 
ADCT(320列) 1台
MDCT(64列) 1台
  • MRI部門

    • MRI装置で体のあらゆる方向から画像化し、臓器の形態変化、病変の有無、血管評価を行っております。
 
MRI(3.0T) 1台
MRI(1.5T) 1台
  • 超音波部門

    • 超音波装置を使用し、臓器の形態変化、病変の有無、血管評価を行っております。
 
超音波装置 3台
  • 核医学部門

    • 放射性医薬品の体内分布や量、時間的変化から臓器・組織の生体機能や腫瘍の活動性や広がりを撮像して診断しております。
 
スペクトCT 1台
ガンマカメラ 1台
  • 放射線治療部門

    • 高エネルギーの放射線を利用して癌の治療や痛みを和らげる治療を行っております。ピンポイントに放射線を照射し病巣のみを治療する定位放射線治療も行っております。
 
LINAC 1台 1台
治療計画装置 4台
CTシミュレータ 1台
  • 放射線管理部門

    • 放射線の適正かつ安全な使用を行うため、各装置や検査室の放射線管理を行うと共に放射線業務従事者の健康管理を担当しております。
 
電離箱式サーベイメータ 1台
GMサーベイメータ 1台
シンチレーションサーベイメータ(γ線用) 1台
シンチレーションサーベイメータ(β線用) 1台

スタッフ紹介

科長・教授 菅原 信二

専門:放射線治療
  • 放射線学会 放射線治療専門医
  • 放射線腫瘍学会 認定医

診療放射線技師・技師長 圓谷 明男

 私達が担当します。よろしくお願いいたします。
 

診療放射線技師とは

    • 人間の目には見えない電磁波や超音波、放射線を医療に“上手”に“安全”に使って患者様の体の中の検査や、放射線を使った治療を行う専門医療職です。
    • 患者様に安全で高品質な検査や治療を提供するため日々努めております。

放射線部の業務は

    • 診療放射線技師24名、看護師6名、事務員2名、にて、放射線部の業務にあたっております。
    • また、以下に示すように各自が各専門分野で、自己の研鑽と患者様が安心して安全に検査や治療が受けられるように各種認定資格を取得しております。
 
放射線関連・認定資格 取得一覧
    認定資格 認定団体
    診療放射線技師 国家資格 24
放射線治療 放射線治療 放射線治療専門放射線技師 日本放射線治療専門放射線技師認定機構 2
放射線治療品質管理士 日本放射線治療品質管理機構 2
画像診断 CT X線CT認定技師 NPO法人日本X線CT専門技師認定機構 2
MMG 検診マンモグラフィ撮影認定技師 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 3
超音波 乳房超音波検診従事者 茨城県成人病検診指導協議会乳がん部会 4
超音波検査士(健診) 日本超音波医学会 1
超音波検査士(消化器) 日本超音波医学会 3
超音波検査士(体表臓器) 日本超音波医学会 3
超音波検査士(泌尿器) 日本超音波医学会 1
管理 医療安全 CRM資格者 リスクマネジメント協会 1
MRM資格者 リスクマネジメント協会 1
Professional PM資格者  リスクマネジメント協会 1
機器 放射線機器管理士 (社)日本診療放射線技師会 14
情報 医療画像情報精度管理士 (社)日本診療放射線技師会 1
情報 医療情報技師 有限責任中間法人日本医療情報学会 2
物理 医学物理士 医学物理士認定機構 2
放射線 放射線管理士 (社)日本診療放射線技師会 13
第一種放射線取扱主任者 国家資格 3
教育 教育 臨床実習指導教員 (社)日本診療放射線技師会 16
臨床教育講師 茨城県立医療大学 20
 
施設認定
認定施設 認定団体
臨床実習指導施設  (社)日本診療放射線技師会
マンモグラフィ検診施設画像認定施設 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会

一般撮影部門

一般撮影部門 責任者/主査 阿久津奈緒
一般撮影部門は、胸部・腹部撮影や、全身の骨・関節部の撮影、乳房撮影、ポータブル撮影や手術室撮影、また骨塩定量測定等を担当し、全てデジタル画像撮影装置が導入されています。単純撮影はCTやMRIなどに比べて撮影時間も短く、救急時などの全体像を素早く知る必要がある時にも非常に重要な検査です。

一般撮影室
骨密度測定室

安心して検査を受けていただくために

当センターでは、患者様に使用している放射線機器はJIS規格に準拠した定期的な不変性試験の他にも、始業前後の安全点検を行っています。

X線出力を測る線量計
始業点検

乳房検査について

当センターは日本乳がん検診精度管理中央機構の認定施設であり、認定された診療放射線技師が乳房撮影を担当しております。

乳がん?

乳がんは乳腺に発生する悪性腫瘍

乳がんは乳房にある乳腺(母乳をつくるところ)に発生する悪性腫瘍です。症状は、しこり、乳頭から血がまじった汁が出る、乳首の陥没、皮膚のくぼみ痛み、わきの下のしこりなど、実にさまざまです。乳房の変化に気づかずにそのまま放置しておくと、乳腺の外にまでがん細胞が増殖し、血管やリンパ管を通って全身へと広がっていきます。今、日本女性の11人に1人が乳がんにかかるといわれています。
亡くなる方は年々増加し、女性の壮年層(3064歳)のがんの死亡原因のトップとなっています。残念ながら乳がんの予防方法はありませんが、早期なら約90%の方が治ります。決して恐い病気ではありません。早期発見のために、自己検診や、マンモグラフィなどによる定期検診が大切なのです。

どのようにして撮影するの?

早期の乳がんも発見できる乳房専用のX線撮影装置を使用します。
乳房はやわらかい組織でできているため、専用の撮影装置を使用します。しこりとして触れないごく早期の乳がんも発見できます。圧迫板という板で乳房を強めに押さえるようにし、位置決めを行いますやや強めに押さえますが、一定以上の圧力はかからないような設定になっておりますのでご安心ください。乳房は立体的で厚みもあり、実際に腫瘤が写し出されないことがあります。圧迫して撮影することで見えにくかったものが分かりやすくなります。
また、乳房を圧迫しながら薄く均等にすることによって放射線の被ばくの量を少なくする効果もあります。精度の高い画像を提供し、被ばくを最小限に抑えた撮影を行うため、装置の日常管理もガイドライン(*1)に沿って実施しております。当センターで使用している乳房撮影装置はガイドライン(*2)に適合している装置を使用しております。

    • 1 日本乳がん検診精度管理中央機構の定める品質管理
    • 2 日本医学放射線学会の定める装置使用基準
基準をクリアし、しっかり品質管理された装置

マンモグラフィはどう写るの?

20代
40代
60代

年齢とともに乳腺量は変化していきます。

白い部分が乳腺組織です。個人差はありますが、乳腺は年齢および出産、ホルモンなどの影響を受け、少しずつ脂肪へと置換されていきます。

マンモグラフィで何がわかるの?

触っても判らないような早期の小さな乳がん、しこりを作らない乳がんを小さい影(腫瘤影)や非常に細かい石灰砂の影(微細石灰化)として見つけることができます。特に、早期乳がんの唯一のサインである、ごく小さな石のような石灰化を鮮明に写し出せるのが大きな特徴です。

高画質なトモシンセシスが可能

従来のマンモグラフィ撮影に加え、アームを回転させてたくさんの断面の画像を作成していきます。収集したデータを3次元的に再構成して断層像を作成できる技術で、従来を2Dマンモグラフィとすると、トモシンセシスは3Dマンモグラフィという事になります。従来の撮影(2D撮影)では、乳腺内に隠れて見えなかった病変も、高画質なトモシンセシス(3D撮影)により見つけ出しやすくなります。 当院では、1回の圧迫で、2D3Dの撮影が同時に行えます。

従来の画像
トモシンセシス

不安を抱えながら検査に臨む患者様の緊張を和らげ、少しでもリラックスして検査を受けて頂けるようスタッフ一同心がけております。

透視・造影部門

透視・造影部門 責任者/主査 坂井朋夫

血管造影検査について

当センターの血管撮影装置は従来の装置に比べ、歪が少なくより詳細で鮮明な画像を撮影する事が可能です。
この装置は、血管撮影装置でありながら、CTのような画像を撮影することができ、多くの画像情報を一台の装置で得ることができます。そのため、血管撮影装置からCT装置へ患者様を移動すること無く手技を進めることができ、より安全に、効率的に検査・治療を受けて頂けます。

また、本装置には血管内治療において有用な「3Dロードマップ」と呼ばれる機能があります。この機能により、血管撮影によって得られたデータから立体的に血管の地図を表示し、治療部位までの道案内をすることが従来の装置よりも簡便に行うことができます。
血管内治療の普及と進歩に伴って、長時間の透視が必要とされる手技も多くなってきました。本装置には、リアルタイムでX線量をモニタリングする機能や、無駄なX線を除去する機能などが搭載されており、患者様の被ばく低減と画質の向上を両立させております。

血管撮影ってなに?

動脈及び静脈に造影剤を注入してX線撮影を行い目的の血管を描出する検査です。

一般的な方法として、足の付け根や、肘、手首の血管などから、目的の血管にカテーテル(合成樹脂でできた細い管)を挿入して造影剤を注入して撮影します。最近では、血管撮影の技術を使って血管の狭い部分を拡げたり、がん等を治療するために抗がん剤を注入したり腫瘍の栄養血管の血流を遮断する血管内治療(IVR)も行われるようになっております。

どうやってカテーテルを体内に挿入するの?

一般的に、足の付け根や、肘、手首などの、体表に近い動脈から体内にカテーテルを挿入します(Seldinger法)。

    1. 穿刺部周辺を消毒し、目的血管を触知後、穿刺部位の局所麻酔をします。
    2. 目的血管の穿刺を行います。
    3. 穿刺した針の中に、ガイドワイヤーと呼ばれる細い針金のようなものを挿入します。
    4. カテーテルを出し入れする際の通路となるシースを留置します。
    5. その後、カテーテルを目的の血管まで進め、検査、治療を行います。

 

心臓カテーテル検査で何がわかるの?

心臓に酸素と栄養を供給している血管の狭窄や閉塞を診断し、治療します。

心臓の血管は左に2本(左冠状動脈として前下行枝と回旋枝の2本)、右に1本(右冠状動脈)大きなものがあります。これらの血管にカテーテルを挿入し、造影剤を注入し、X線撮影を行うことで、血管の狭窄や閉塞を診断します。血管に病変が発見されると、バルーンやステントを用いて血管を拡げる治療(PCI:経皮的冠状動脈インターベンション)を行います。
PCIは使用する治療器具によって「バルーン形成術」「ステント留置術」「方向性アテローム切除術」「回転性アテローム切除術」などがあります。

 

バルーン形成術

    • 先端にバルーン(風船)が付いたカテーテルを病変部まで導き、加圧器を使ってバルーンを拡張し血管を押し拡げます。

ステント留置術

    • 医療分野で安全性が確認されている金属チューブを網目状に加工したステントをバルーンと共に病変部まで導き、バルーンを拡張することでステントを留置します。近年ステントに細胞の増殖を抑制する働きのある薬剤をコーティングしたステントが開発されております。このステントにより再狭窄や再閉塞率を減少させるという多くの学会発表がされております。
冠状動脈血行再建術前
冠状動脈血行再建術後

脳血管撮影で何がわかるの?

脳の血管を造影剤によって写し出す検査です。

脳を栄養している血管は左右の内頚動脈と椎骨動脈の計4本です。これらの血管に造影剤を注入しX線撮影を行い、動脈瘤や血管奇形などの診断、治療を行います。

内頚動脈
椎骨動脈

血管内治療

    • カテーテルを目的血管まで導いて、金属製のコイルや血管塞栓物質を詰めることにより、血管疾患を治療します。非常に柔軟で細いマイクロカテーテルを進めて、脳内の動脈瘤の中に挿入します。ここから、プラチナ製のコイルを順次動脈瘤の中に充填していき、動脈瘤を内部から塞栓(塞ぐこと)し、脳の正常血管を残しながら、動脈瘤だけを閉塞します。

腹部血管撮影で何がわかるの?

肝臓の血管を造影剤によって写し出す検査です。

肝細胞癌は主に、肝臓の動脈からの栄養を受けています。この血管を血管撮影とCTの画像を合わせて診断します。

CTA・CTAPとは

    • カテーテルを肝臓の動脈に挿入し、造影剤を注入しながら同一装置でCT撮影を行います。
    • この検査は腫瘍に対する検出能の最も高い検査のひとつです。正常の肝臓は動脈と門脈という2種類の血流で支配されています。通常、肝臓は20~30%が動脈、残り70~80% は門脈の血流が優位です。それに対し、肝細胞癌は、門脈からの血流がほとんどなく、ほぼ100%肝動脈で支配されています。そのため、門脈を写すCTAPでは、腫瘍は、周りより黒く写り、肝動脈を写すCTAでは、白く写ります。

 

 

血管塞栓術(TAE)

    • TAEは切除不能肝癌の治療において中心的な役割を果たしてきました。近年ではマイクロカテーテルの普及や撮影装置の改良によって超選択的なカテーテル挿入が可能になり、高い治療効果を得ることができるようになりました。腫瘍に流れこみ栄養を送っている動脈をゼラチンスポンジなどの血管塞栓物質によって血流を遮断し治療します。この様な事から癌を兵糧攻めにする治療と良く例えられます。

 

X線TV装置をもちいた透視造影検査について

エックス線透視を利用し、さまざまな検査や治療が行われています。一般的なものとして健康診断でバリウムを使った胃上部消化管検査が広く普及しております。当センターでは地域の病院より紹介された胃や大腸の手術前検査が多く行われております。

椎間板ヘルニアなどの手術前検査(ミエロ)

    • 腰椎から脊髄腔に造影剤を注入してヘルニアなどの状態を確認します。検査中もMRI画像やCT画像を確認しながら慎重に病変部の状態を検査します。検査後にCT検査室へ移動し、さらに詳しく病変部の状態を調べます。

 

内視鏡を使った総胆管結石の排石治療

    • 開腹より浸襲の少ない内視鏡による治療が優先的に行われますが、透視を使いながら胆汁や膵液の出口のファータ―乳頭に細い管やガイドワイヤーを挿入し切開や排石などの治療を行います。十二指腸にある数ミリ程度の乳頭部に処置を行っており、ミクロの決死圏のような臨場感があります。

 

その他

    • 骨折時の整復や尿管結石の検査や治療、腸管閉塞時のイレウス管挿入術など、さまざまな領域の検査や治療を行っております。

CT部門

東京医科大学茨城医療センターのCTの特徴は?

20201月より、北関東エリアに先駆けて多くの新機能を搭載した最新式のエリアディテクタCT装置(キヤノンメディカルシステムズ製Aquilion ONE / PRISM Edition)が、稼働しました。
CT検査は、小さな病気を見つけることから手術シミュレーションと多岐にわたって使用されており病院になくてはならない医療機器です。患者様にとってなじみの深い検査ですが、放射線の被ばくを伴うため、健康への影響を心配される患者様も多くおられると思います。一般的に、精密な検査をしようとすると被ばく線量は大きくなりますが、この装置はそのような不安を和らげ、患者様に安心して精密な検査を受けていただける最新技術を搭載しております。その他にも沢山の機能を搭載しております最新式のエリアディテクタCT装置についてご紹介させていただきます。

CT検査とは?

CT検査とは、コンピュータ断層撮影法(Computed Tomography)の略です。 身体にX線を複数の方向から投射し、透過したX線の吸収差を収集しコンピュータで処理することによって身体の内部(断面)を画像化する検査です。

実際どの様に検査をするの?

CTは、装置が大きく怖い感じを受ける患者様も多いためCT検査を受ける時は、担当の看護師や診療放射線技師より検査の説明を行ないます。
胸部や腹部のCT検査をする場合、洋服に金属がなければ特に更衣する必要がありません。頭のCT検査をする方は、めがね、ヘアピンをはずしていただきます。顔面の検査と首の検査以外は入れ歯を外す必要はありません。

実際CTの装置に寝た状態ですが、撮影する場所だけドーナツ状の機器で覆われます。体全体が入る訳でないので機械による圧迫感は非常に少ないです。(図1
操作室では、担当の放射線技師が常に観察し安全確認を行いながら検査を進めます。また、TVモニターでも別の角度から安全確認を行っております。また、音声も常に聞こえる様になっていますので、不安になったらお話しをする事もできます。(図2
検査時間は、検査する体の場所や、造影剤の有無によっても変わりますが、だいたいの目安は、5分程度、造影検査では、20分程度かかります。胸部や腹部の検査では息を止めていただきますが、およそ5秒程度です。とっても短い時間で検査ができます。検査終了後、再び担当の看護師や診療放射線技師より説明があります。特に、造影剤を使った場合は、その後の注意事項など説明を行います。

造影検査とは?

造影剤を四肢の静脈から注射しながら行う検査です。造影剤(非イオン性ヨード製剤)は検査しようとする臓器の形をはっきりとさせ、病気の存在診断、性質の診断、さらに血管撮影などに幅広く使用され、病気の状態をより一層はっきりさせることが出来ます。
造影剤注入時、体が熱く感じる事がありますが、これは、一時的なもので心配はいりません。

ヨード造影剤は安全?

ヨード造影剤は安全な診断薬です。しかし、造影剤を静脈注射すると、ごく稀に副作用症状が起こることがあります。副作用には、注入直後から数分以内に生じる即時型と、注入数時間から数日以内に発症する遅延型があります。

    • 軽い副作用(頻度は1%未満)ほとんどの場合、軽度でしかも一過性です。(吐き気、嘔吐、頭痛、めまい、発疹、かゆみ、発熱、咳、蕁麻疹等)
    • 重い副作用(極めて希で1万回に1回以下)

血圧低下、呼吸困難、意識障害、痙攣発作などの副作用症状を起こすことがあります。検査に際しては充分に注意しながら安全に検査が行われるように努めておりますが、万が一副作用が現れた場合にはすぐ対処できるよう万全の準備を整えております。

20201月より導入されたCTの特徴は?

エリアディテクタCTとは?

従来のCT装置では検査時に患者様が寝るベッドを動かしながら撮影を行うため、画像のブレをコンピュータで補正しなければいけませんでした。しかし、エリアディテクタCTでは0.5mm×320列(16cm)のX線面検出器を搭載しており、寝台を動かさずに脳や心臓などの臓器全体を撮影することができるようになりました。そのため、ブレのない、詳細で鮮明な画像を提供できるようになりました。
従来では小さなお子様など検査中に動いてしまい検査を断念せざるをえないケースがありましたが、エリアディテクタCTでは16cmを0.275秒(Suicaなどの交通系ICカードを利用する時間程度)で撮影することにより、一瞬で検査を終えることができるため、とても有用です。

最新技術による新機能についてのご紹介

~より低被ばくで~

CT検査にて病変や体の異常を見つけるためには情報量の多い画像が必要ですが、情報量の多い画像は放射線の量に依存すると言われています。 “画質”と “被ばく低減”は相反していることから、この関係を両立することはCT検査の大きな課題になっていました。しかし、今回導入されたCT装置は、最新の画像処理技術(人工知能、逐次近似法)を用いており、従来と同等な画質を担保しながら、被ばく線量を平均20%、最大80%まで低減することが可能です。被ばく低減をコンセプトに製造されたこの装置であれば、被ばくの面でも安心して検査を受けていただけます。

~より鮮明な画像を~

前述した新しい再構成法(人工知能、逐次近似法)では、被ばく低減のみならず、画像の高画質化にも寄与しており、今まで評価が難しかった部位での画像検査に大きく貢献できるようになりました。
特に血管が狭くなった箇所に金属の筒(ステント)を挿入した部位をCT装置で撮影すると、従来では金属の影響で再狭窄の有無の評価が困難でしたが、新しい再構成法を用いることで、きれいにステントの内腔を描出することができ、病状の経過観察に有効です。

ステント内腔の評価
従来はステントで覆われた血管の中の評価は困難でしたが、新しい画像再構成法を用いる事により、詳細に描出可能となりました
右の画像では黒く抜けている箇所が狭窄を表しています

また、ベッドを動かさずに、16cm0.5mm間隔で一度に撮影することで、脳や心臓などの臓器全体をわずか0.275秒で撮影ができるようになりました。今までの心臓検査では心臓が10回程度動いている間(10心拍)に撮影したデータを使用して画像を作成しなければいけませんでしたが、新装置では1心拍での撮影ができるようになったため、画像のブレが改善され、更に診断能が向上しました。
脳血管では動脈と静脈の画像を従来よりもさらに高精度な3D画像として描出が可能となったため、通常の診断だけではなく、手術前のシミュレーション画像を高分解能な画像での提供することで、より安全な手術に貢献しています。
さらに、血流や臓器のほか、四肢の動きなど、動態や機能情報を撮影することで時間軸を表現した4D検査もできるようになりました。

脳血管の描出
高速に画像を撮影できるようになったため、従来に比べより高精細な脳血管画像を提供できるようになりました

心臓の描出
これまでも心臓CT検査は行われてきましたが、より情報量の多い画像が提供可能となりました

内視鏡を用いない大腸検査。CT コロノグラフィー

CT コロノグラフィー(CTを用いた大腸検査)も行っています。CT コロノグラフィーは、内視鏡を大腸に入れることなく内視鏡で観察したかのように調べることができます。この検査を行うためには、大腸をきれいにする必要がありますので内視鏡検査に準じた前処置が必要になります。検査は、お尻から炭酸ガスを送気し大腸を膨らませながら撮影を行いますが苦痛はありません。一般的な撮影であれば、うつ伏せと仰向けの2方向の撮影で終わりますので、10分程度で終了します。

この検査は、隆起している病変を得意としていることから隆起のない病変の検出を苦手としているため内視鏡検査に代わるものではありませんが、大腸スクリーニング検査としても期待されており、大腸内視鏡検査や注腸X線検査に抵抗のある方にも推奨される信頼の置ける検査です。 
今回導入された最新鋭CT装置Aquilion ONE / PRISM Editionは16cmをわずか0.275秒で撮影が可能です。頭部や心臓をはじめ、全身の各臓器でもあっという間に検査が終了します。被ばくも少なく検査を受けていただけるので、小児や高齢者をはじめすべての患者さまにとって大変有用な検査が提供できるようになりました。

MRI部門

東京医科大学茨城医療センターのMRIの特徴は?

当センターでは、PILIPS社製 Ingenia 3.0T CXSIMENS社製 MAGUNETOM AVANTO 1.5T2台が稼働しております。Ingenia 3.0T CXは最新鋭の3T(テスラ)装置であり、従来の装置より強い信号が得ることができ、より高精細な画像が撮影できます。また、最新技術である圧縮センシングを搭載していますので、画質を損なうことなく、撮影時間の短縮が可能です。
T装置導入に併せて、待合室の改修も行いました。自動ドアの設置などにより、検査待ち時間も快適にお過ごしいただけるようになりました。

PHILIS社製 Ingenia 3.0T CX
SEMENS社製 MAGNETOM AVANTO
MRI検査待合室

MRI検査とは?

MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略称で、X線を使わずに磁石と電磁波を使い、体内に存在する水(正確にはプロトン)の磁場変化を信号としてとらえ、コンピューターで計算することで体内のあらゆる断面を作ることができます。

MRI検査を受けるにあたり注意点はありますか?

MRI装置は非常に強い磁場を発生していますので、検査を受けられない患者様や検査室に持ち込むことができないものがあります。
 

以下に該当する方は、受けることができませんので、事前に必ず申し出てください。

    • 心臓ペースメーカー、ICD、神経刺激装置などの体内埋め込み装置を挿入している方
    • 人工内耳、人口中耳を挿入している方
    • 眼に金属片や、磁石式の義眼がある方

 

以下に該当する方は、受けることができない可能性がありますので、事前に必ず申し出てください。

    • 脳動脈クリップや骨折などにより金属を埋め込んでいる方
    • 心臓やその他の血管にステントを挿入している方
    • 刺青やアートメイクをしている方
    • 妊娠中もしくは妊娠の可能性のある方
    • 閉所恐怖症の方

 

以下のものは、故障やけどやする可能性がありますので、検査前に取り外してください。

    • 補聴器、携帯電話、時計、その他の電子機器
    • 取り外し可能な入れ歯
    • クレジットカード、キャッシュカードなどの磁気カード
    • ネックレス、ピアス、指輪などの貴金属
    • ヘアピン、かつら、ウィッグなど
    • シップ、カイロ、エレキバン、経皮吸収張付剤(ニトロダーム・ニコチネルなど)などの貼り薬
    • カラーコンタクト、黒目強調レンズ
    • キャップが磁石式の尿道カテーテル(担当医に申し出てください)
    • 衣類や下着に金属がある場合は検査着に着替えて検査を行います

実際の検査はどの様に行うの?

  1. 診察時に担当医が検査予約を行います。
    ※予約時に担当医が、検査可能か体内金属の確認を行います。
  2. 検査当日は、検査予約時間前に放射線部受付までお越しください。
    ※受付後に、MRI検査待合室までご案内いたします。
  3. 順番になりましたら担当技師が更衣室までご案内いたします。金属類の付いたものは、全てはずして、検査着に着替えていただきます。
  4. 担当技師が、検査前の最終的な金属チェックを問診と磁性体探知器を用いて行います。
  5. 検査時間は、検査内容によりますが20~30分ほどで終了します。
  6. 検査部位ごとに形はちがいますが、体からの信号を受信するための装置を取り付けます。
  7. 検査は、装置本体のトンネルの中に入り行います。狭い所が苦手な人には辛い検査ですが、検査中休憩を挟みながら行う事も可能です。
  8. 検査中トントン・ガーガーと工事現場の様な騒がしい音がします。しかし、それ以外は、苦痛となる事はありませんが、体を動かさないようにお願いいたします。
    患者様によっては、気持ちよくお昼寝をして帰る人もいるくらいの検査です。
磁性体探知器による確認
頭部検査用コイル
検査時の様子

どんな検査がありますか?

1.頭部領域

    • 脳や脳血管の状態をみるための基本的な検査で、脳梗塞や認知症、脳動脈瘤などを調べるために行います。また、脳の血流状態や、神経の走行を調べる特殊検査も行っています。

 

2.脊椎領域

    • 主に頚椎、腰椎の検査を行っています。頚椎症や椎間板ヘルニア、変形性腰椎症などを調べるために行います。

脊椎MRI検査では、椎体・椎間板・脊髄などの観察に非常に有用です。ヘルニアや圧迫骨折などの病変がよくわかります。

脊椎の神経の走行をみる検査です。
神経障害の形態と病態がよくわかります。

3.腹部領域

    • 肝臓、胆嚢、膵臓の検査を主に行っています。肝臓は専用の造影剤を使い肝がんの検出や、胆嚢と膵臓ではMRCPと呼ばれる検査を行っています。

肝臓専用の造影剤を使った検査です。造影剤を体内にいれて、時間をおって撮像したものです。

MRCP
胆嚢や膵管を造影剤を使わずに撮像できます。

4.整形領域

    • 全身の骨・関節・靭帯などの検査を行っています。3T装置使用し、各関節の専用コイルを多数そろえていますので、高精細な画像を提供できます。
肩の MRI画像
手首の MRI画像
膝の MRI画像
足首の MRI画像

5.その他

    • DWIBS検査や造影剤を用いない下肢の血管検査を行っています。DWIBSは全身の拡散強調撮影でPET(positron emission tomography)様の画像が得られ、がんの転移検索に用いられます。被ばくがないため、繰り返し検査を行う事ができます。

DWIBS
全身の拡散強調撮影で、がんの転移検索に用いられます。

下肢血管のMRA
造影剤を使わずに撮像することができます。

MRI検査は時間が長い?

MRI検査はCT検査に比べて検査時間が長くつらいイメージがあります。
当センターの3TMRI装置には、最新の撮像時間短縮技術である圧縮センシングが搭載されています。
 
圧縮センシング(Compressed SensingCS)は、少ないデータから情報を復元する情報理論に基づいた技術です。MRI検査では、撮像時間を短くすると、得られる信号が減り画質は低下しますが、圧縮センシングを使用することで、従来の画像と遜色のない画質にすることができます。救急や長時間の静止が難しい患者さんに非常に有効です。

CSなし 1223秒  CSあり 630
CSなし 1250秒  CSあり 623

超音波部門

超音波検査とは?

人の耳には聞こえない高周波の音(超音波)を体表面より目的臓器に向けて入射すると、密度や音速(音響インピーダンス)の異なった臓器の境界で超音波が反射します。この反射を利用した画像検査を超音波検査といいます。基本画像は白黒のモノトーンで表示し、反射が大きい部分は白く、反射が小さい部分は黒く映像に映し出されます。

超音波検査で調べられる臓器は?

この検査で調べられる臓器は多岐に渡ります。妊娠時の胎児の様子、心臓、腹部(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、膀胱、子宮、卵巣、胃、大腸)、体表(甲状腺、乳房、皮膚、皮下組織)、血管(頚部動脈、上下肢血管、腹部大動脈、腎動脈)など、ほぼ全身に用いられており腫瘍の発見や血行動態の観察などに役立てられております。
その他にも臓器の硬さを調べたり、病変部を観察しながら組織を採取する補助に用いたり、日常検査に欠かすことができない検査です。

実際どのように検査をしているのですか?

診察台に仰向けに寝た状態で検査部位にゼリーを塗り、そこへ探触子(超音波を送受信する小さな装置)を当て、必要に応じて体の向きを変えて画像を撮ります。検査時間は、検査目的部位によって異なりますが、およそ1520分程度です。

痛みはありませんか?

探触子を体に当てるだけなので痛みはありません。しかし、胃や腸の中のガスが邪魔をして調べたい臓器が見えない時に、ガスを動かすために探触子を強く押し当てる事があります。痛みを感じたときは我慢せず担当者にお伝えください。

高性能のフルデジタル超音波診断装置によって、あらゆる依頼に対応しています。

果物ナイフでマグロを解体できるでしょうか。専用の包丁が必要ですね。当院の高性能フルデジタル超音波診断装置には、画質の良し悪しを左右する探触子(プローブ)を最大6本搭載し、検査する部位によって、これらを上手に使い分けながら全身のあらゆる検査に対応しています。

超音波検査は身体への負担が少なく、繰り返し受けられるため、安心安全です。

超音波とは人の耳には聞こえない高周波の音のことです。身体への負担が少なく、お子様から高齢者、妊婦さんまで、安心して検査を受けて頂けます。

病気を見つけ、評価する“眼”(鳥の眼、虫の眼、魚の眼)が重要です。

これはビジネスの世界で使われる言葉ですが、実は超音波検査においても、とても重要なポイントを言い表しています。
鳥のように臓器全体を広く見渡し病気を見つけ、虫の眼で多方向から詳細に観察します。またリアルタイムにプローブを移動させながら
“動き”を良く見ています。検査担当者はこの3つの眼を持って丹念に観察を行っています。

超音波検査が得意なこと

    • 高精細な画像
    • 2個の物体を細かく分離して表現する能力を「分解能」といいます。
    • 超音波はとても分解能が高く、小さな物体を詳細に観察することができます。首の血管(総頸動脈)を映し、血管壁の厚さを調べた下図では、0.3mmと非常に薄い血管壁が明瞭に描出されています。
    • 変形をみる
    • 皮膚の上から探触子で押すことで、腫瘍の変形の度合いを調べることができます。下図の腫瘍は、変形し柔らかい腫瘍だと分かります。
    • 変化を見る
    • 観察開始時「白い腫瘍」であったものが、時間と共に「黒い腫瘍」に変化しました。これは良性腫瘍(肝血管腫)に特徴的な所見です。
    • 硬さをみる
    • 柔らかい部分は「赤~黄緑」、硬い部分は「青」の色が付き、病変の硬さを調べることができます。一般的に癌は硬いことが多いです。

核医学部門

東京医科大学茨城医療センターの核医学検査の特徴は?

当センターでは、GE社製 Optima NM/CT 640とSIMENS社製 E-CAM2台が稼働しております。20192月より稼働しているOptima NM/CT 640には吸収補正用CT装置が搭載されていますので、CT画像を同時に撮影することができます。それにより、体内に投与した放射性医薬品の正確な分布や病気の正確な場所がわかりやすくなります。

GE社製 Optima NM/CT 640
SIMENS社製  E-CAM

Optima NM/CT 640の導入に併せて、待合室の改修も行いました。明るく、落ち着いた雰囲気になり、リラックスして検査を受けて頂けるようになりました。

・吸収補正とは?

体内から放出される放射線は、体を通過するときに吸収され、弱まります。Optima NM/CT 640では、撮影したCT画像を使って吸収の影響をなくすことができます。
1の矢印()で示した部分は周りの臓器による放射線の吸収が多く、薬の集まりが本来より少なく表示されてしまうことがあります。CT画像を利用した吸収補正により、放射線の吸収を無くした画像を作ることで、より正確な診断が出来るようになりました。

1 心筋シンチ (心臓の機能を評価する検査 )

CT画像との重ね合わせ

核医学画像だけでは体のどの部位に病気があるのか分かりにくい場合もCT画像と重ねて表示をすることで、図2や図3の赤丸部分のように病気の場所をわかりやすくすることができます。

2 センチネルリンパ節シンチ
(リンパ節にがんの転移があるか調べる検査 )
3 骨シンチ (骨に病変があるか調べる検査 )
左:核医学画像 中央: CT画像 右:重ね合わせ画像

【核医学検査とは?】

核医学検査は、微量の放射線を放出する放射性同位元素(RI:ラジオアイソトープ)を使用します。特定の臓器や病変に集まる薬とRIを結合させた放射性医薬品を体内に投与し、そこから放出している放射線を専用の装置で体外から検出しその分布を画像化します。
CTMRI検査は、臓器の形態異常を調べています。これに対し、核医学検査は体内に投与した放射性医薬品の分布、集積量、経時的変化を見ているため、形態異常のみならず、機能情報や代謝情報など臓器の機能を反映した情報を得ることができます。

【放射性医薬品の特長と副作用】

体内に投与する放射性同位元素は、弱いガンマ線を放出しているものを使用することがほとんどであり、使用量は最小限です。また、放射線は時間と共に減少していくため、後々まで放射線が残ることはありません。使用する薬品量が極微量であるため副作用はほとんどみられることは無く、10 万人あたりに0.92.3 人程度です。重篤な副作用が起こることはほぼありません。

【検査の注意点】

    • 事前に予約が必要となります。
    • 検査の内容によっては、検査前に飲食に制限があるなど、事前に準備して頂く必要があります。
    • 検査の種類や内容によって待ち時間や検査時間が異なります。
    • 妊娠中、または可能性のある女性、乳幼児のいる女性はあらかじめ医師にお知らせください。

 *実際の検査

・負荷心筋シンチ
心臓の筋肉の血液の流れを調べる検査です。心臓に負荷をかけた時と安静にしている時の放射線医薬品の分布を比較します。薬の集まり方や部位によって病気の有無、部位、程度がわかります。
7は負荷時と安静時を比べると、負荷時の方が矢印部分の血流が低下しています。図8では負荷時、安静時ともに矢印の部分の薬の集まりが無く、図7より重度の血流低下です。

負荷心筋シンチ(狭心症)
図8 負荷心筋シンチ(心筋梗塞)

・骨シンチ
骨に病気が無いか調べる検査です。病気の有無、部位、広がりが分かり、がんの骨転移や炎症など、エックス線検査ではわかりにくい様々な骨の状態を調べることができます。
910の赤丸の部分が病変部です。図10のようにCT画像と重ねることで、骨のどの場所に病気があるかがよくわかります。

9 骨シンチ
10 CT画像の重ね合わせ画像

・脳血流シンチ
脳内の血流の分布を調べる検査です。血流低下の有無、低下の部位を知ることにより、認知症や脳梗塞の診断に有用です。
11の矢印の部分の血流が低下しています。頚動脈の狭窄(図12)による血流の低下ですが、通常のCT画像(図13)やMRI画像(図14)では異常を指摘することはできません。また、解析ソフトを使用し、微細な血流変化を解析して、認知症の診断に有用な情報を提供することができます。

11 脳血流シンチ
12 頚動脈の3 D表示
13 CT画像
14 MRI画像
15 脳血流シンチによる認知症の解析ソフト
(日本メジフィジックス社製 3D-SSP_Z-Graph)

放射線治療部門

放射線治療専門医が常勤で勤務しており、安心して治療を受けて頂ける治療室です。放射線治療専門の診療放射線技師や看護師が精一杯心を込めて、患者様の治療をサポートします。また、治療に関する質問や不安に感じていることなど、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。私たちが全面的に患者様の支えとなり、円滑な放射線治療の実施、治療効果の向上を目指します。

放射線治療とは?

放射線治療は、手術や化学療法と共にがん治療を支える三本柱の一つです。放射線を体の外から照射してがん細胞の遺伝子に傷をつけがんを絶滅させる治療法です。放射線により、がん細胞の分裂を抑えることによってがんを縮小または消失させることが可能です。

放射線治療の特長

  1. がん治療の中でいちばん副作用が少なく、体の負担が少ない。
  2. 外来通院でも可能で、仕事を続けながらでも治療できる。
  3. 早期がんから緩和ケアまで幅広い治療ができる。
  4. 手術や抗がん剤との組み合わせで、より良い治療効果が得られる。

放射線治療は、手術同様、がんとその周囲のみを治療する局所治療です。手術と異なり、臓器を摘出することなく臓器をもとのまま温存でき、治療前と同様な生活を送ることが可能です。副作用も少なく、全身状態が良ければ、外来通院での治療も可能です。がんを治すことを目的とした治療(根治治療)から、骨転移による痛み、脳転移による神経症状、がんによる神経、気管、血管への圧排症状を和らげるための治療(緩和治療)まで幅広い役割を担っています。もちろん、手術や化学療法と組み合わせてお互いの足らないところを補い合い、治療効果を高めることが可能です。

<適応疾患>

    • 脳腫瘍・副鼻腔癌・舌癌・喉頭癌・上咽頭癌・中咽頭癌・下咽頭癌・甲状腺癌・食道癌・肺癌・乳癌・胸腺腫・肝臓癌・胆管癌・膵臓癌・膀胱癌・前立腺癌・悪性リンパ腫・子宮頚癌・子宮体癌・卵巣癌・転移性骨腫瘍・リンパ節転移・他の悪性腫瘍

当センターの放射線治療装置について

最高の放射線治療を提供

「放射線」は、目に見えず、体にあたっても痛みや熱を感じませんが、体の表面や奥にある「がん」を治療することができます。放射線治療は、痛みを伴わず、大きな傷跡を残す事もない体に優しい治療です。今まで当センターで築いてきた臨床経 験と最新の高精度放射線治療システムを融合し、自信を持って高度ながん治療を提供します。

「高精度放射線治療装置」ELEKTA Axesse

当センターの放射線治療装置ELEKTA Axesseは、高度なコンピュータ制御により、一般照射の他、定位放射線照射(STI)、強度変調放射線治療(IMRT)、画像誘導放射線治療(IGRT)に対応した高性能装置です。

定位放射線照射 (STI: Stereotactic irradiation)

「高精度」な治療を実現

定位放射線照射 (STI) は、病巣に対し多方向から放射線を照射することで腫瘍へ放射線を集中させ、周囲の正常組織に当たる放射線量を極力減少させることが可能です。体全体をしっかりと固定し、病巣の動きを少なくすることで正確な治療が可能となります。定位放射線照射では、治療装置や体を固定する精度をmm単位で管理し、治療を行います。

<適応疾患>

    • 転移性脳腫瘍・髄膜腫・聴神経鞘腫・脳動静脈奇形・頭蓋咽頭腫・下垂体腺腫・原発性肺癌・転移性肺癌・原発性肝癌・転移性肝癌
頭頸部定位放射線治療 
体幹部定位放射線治療

強度変調放射線治療 (IMRT: Intensity Modulated Radiation Therapy)

「自由自在」な治療を実現

医師が頭に描いた理想の放射線のあて方をコンピュータ上でシミュレーション(再現)して照射する技術です。この技術を活用することで、腫瘍にはたくさんの放射線を集中的に照射して治療効果の向上を図りつつ、すぐ近くにある正常臓器の放射線量はできるだけ少なくして副作用を大幅に抑えることができます。IMRTは、従来のX線による放射線治療の限界を解決できる先進的な照射技術です。

画像誘導放射線治療 (IGRT: Image Guided Radiotherapy)

「位置ずれがない」正確な治療を実現

放射線治療は、正確に腫瘍に対して、放射線をあてる事が必要です。しかし、当てたい場所は、体の中にあり、治療部位をしっかりと把握しないと正確な治療を行うことができません。
本装置には、CT装置、X線撮影装置、画像解析装置が内蔵されており、撮影し解析を行うことで、病巣位置や体位の位置ずれを短時間で補正し、正確な治療を行うことが可能です。
 

「皮膚マークなし」での治療が可能

当センターでは原則として皮膚へのマーキングは行っておりません。画像誘導放射線治療(IGRT)の技術を活用することで、従来の放射線治療で位置合わせに必要であった皮膚のマークが不要となりました。画像による正確な位置合わせによって治療期間中の煩わしい印が無くなり好評を頂いています。

画期的な呼吸同期照射

呼吸性移動のある部位のがんにも威力を発揮

これまでの放射線治療では、呼吸性移動のある肺がんや肝臓がん治療において、息を吸った時と息を吐いた時の腫瘍位置をすべて含むように、少し大きめに治療範囲を設定する必要がありました。呼吸同期照射は、レーザーセンサで呼吸による腹壁の動きを読み取り、息を吐いたタイミングで自動的に照射ビームを出し、治療を行います。呼吸同期照射を用いることで、呼吸で動く腫瘍に対し、より高精度に治療することが可能です。

FFF(フラットニング・フィルター・フリー)照射

高精度で複雑な治療を「短時間」で実現

一般的な放射線治療装置は、1分間に出せるX線の量が5.06.0グレイ/分ですが、FFF照射では14.022.0グレイ/分になり、34倍の出力になります。  
治療する放射線量を、より短時間で出力できるため、治療時間を大幅に短縮することが可能です。時間を要する高精度治療も短時間で実施可能です。

放射線治療を開始するまでの流れ

1.放射線治療専門医による診察・インフォームドコンセント(説明と同意)

放射線治療専門医から患者様へ、治療期間、日常生活の留意点、治療による副作用など、放射線治療についての説明を行います。患者様には少しでも不安のないように治療内容についてご理解いただき、同意をいただけましたら治療を開始します。

2. CTの撮影

治療を始める際、CT装置を用いて病気の位置、大きさを3次元的に確認します。このCT画像が放射線治療を行うための基準となる画像になります。

3. 放射線治療の計画

複数の放射線治療計画装置を用いて、放射線治療専門医と医学物理士の資格を有した診療放射線技師との共同作業により、病巣に放射線を集中させて正常組織への影響を抑えるように放射線の量、照射角度や照射範囲などをシミュレーションしながら、最適な照射方法を決定します。

4. 放射線治療を行う前の検証作業

装置の動作の確認や放射線の量が計画した通りに出力されているか、様々な機器を用いて検証を行います。

5. 放射線治療の開始

治療前に腫瘍の位置や体位にずれが生じていないか画像を撮影し、確認を行います。治療位置は、治療計画時の基本画像と治療毎の画像を照合し、特殊な寝台によって補正を行った後、治療を開始します。
治療による痛みや熱さを感じることはありません。治療中は不安になるかもしれませんが、治療にあたるスタッフが常にテレビモニタ越しで見守っておりますので、安心して治療をお受けください。

6. 治療期間中の症状確認と治療終了後の経過観察

治療期間中は定期的に医師が診察を行い、副作用の有無について確認します。
患者様が無事に治療を受けられるように、看護師は副作用の対処方法、治療中や治療終了後の日常生活の留意点について説明します。
患者様が安心して治療を続けられるように身体面、精神面ともにサポートしています。放射線治療に関して気になることがあれば、お気軽にお声かけください。

 

放射線治療に関する専門の知識を備えた医師・診療放射線技師・看護師等の多くのタッフが協力し連携し合うことで、患者様に安全で正確な治療を提供します。

放射線治療の品質を維持するために

高精度な放射線治療システムを駆使し、安全に正確に治療を実施するためには、継続的な装置の精度管理が非常に重要です。
 

治療装置の点検は欠かせません

毎朝、装置性能と安全性の確認を治療開始前に実施しています。点検はメーカーによる定期点検の他に、点検計画に基づき毎週、毎月行わなければならない多くの項目を診療放射線技師が欠かさず行っております。装置の精度管理によって放射線治療の品質を維持し、患者様が安心して治療を受けて頂くための大切な作業になります。

放射線測定器を用いた装置の精度管理

放射線量に関して、第三者機関による外部評価を受けています

放射線治療を行う上で、病巣へ正確に放射線量を投与することは、非常に重要です。当センターでは、自施設で放射線量の管理している以外に第三者機関(医用原子力技術振興財団)による放射線治療装置の出力の妥当性を確認し放射線治療の品質維持に努めております。放射線治療を受けていただく患者様に少しでも安心して治療を受けていただくための取り組みを行っております。

第三者機関による測定実施証明書

何か参考になる資料はないですか?

当センターでは、患者様が安心して放射線治療を受けて頂けるよう、放射線治療ノートを作成し、患者様にお渡ししております。治療ノートの内容は、放射線治療の概要説明から、放射線治療の流れ、日常生活の過ごし方まで幅広い内容となっています。
放射線治療に関する質問等、治療スタッフにお気軽にご相談ください。

放射線管理室部門

放射線管理室部門 責任者/主査 新井誠
 
放射線管理室は、放射線の業務に係る職員の放射線障害の発生防止と、患者様の安全を確保し、放射線の適正かつ安全な使用を行うため、各装置や検査室の放射線管理を行うと共に放射線業務従事者の健康管理を担当しています。

管理区域の設定

当センターでは、以下のような放射線業務を行うところを『管理区域』として設定し、管理を行っています。

    1. エックス線診療室
    2. 診療用高エネルギー放射線発生装置使用室
    3. 放射性同位元素使用室
    4. 貯蔵施設
    5. 廃棄施設

エックス線診療室や診療用高エネルギー放射線発生装置の出入り口には、以下のような管理区域である旨を示す標識が表示され、みだりに人が立ち入らないように注意事項を提示し、放射線業務従事者等以外の立ち入りが制限されています。

管理区域の設定

管理区域内で業務するスタッフは『放射線業務従事者』に登録し、法令で定められた健康診断を6ヶ月を超えないごとに行っています。さらに、管理区域内で受けた放射線の実効線量が5年間につき100mSvを超えず、かつ1年間につき50mSvを超えないように、また、女性の放射線業務従事者の受ける実行線量は3月間につき5mSvを超えないように管理しています。現在当センターでは、135名(内47名)が放射線業務従事者として登録されています。

放射線の被ばくの管理は、右記のようなガラスバッチを利用して行っています。このガラスバッチによる個人被ばく線量の結果と、健康診断の結果は、放射線管理室で永年保存しています。

2015年度個人線量測定結果
全登録者数 155人 女性登録者数 46人
検出されず 123人 検出されず 41人
5mSv/年以下 32人 0.5mSv/3月以下 5人
5mSv/年以上 0人 0.5mSv/3月以上 0人

管理区域の放射線漏えい線量の測定

当センターでは、放射線業務を行うスタッフや、患者様が不要な被ばくを受けないように、管理区域の外に放射線が漏れてないか漏えい線量の測定を行っています。

その他の業務

    • 管理区域の放射線漏えい線量測定記録の保存
    • 健康診断の報告書の作成
    • 放射線管理状況報告書の文部科学省への提出
    • 放射性同位元素使用核種変更に伴う遮蔽計算
    • 放射線装置廃棄・据付届の作成
    • 放射性廃棄物の管理
    • 放射性排水・排気施設の管理

など多種多様なものとなっています。

主要装置一覧

放射線科ページの主要装置一覧をご覧下さい。

検査部位別適応比較

放射線科ページのMRI・CT・RI・US検査の部位別適応比較をご覧下さい。